yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

海外演劇

『春琴 Shun-kin』@兵庫県芸術文化センター 7月27日

観たのは少し前になる。イギリス人のサイモン・マクバーニー が谷崎潤一郎の『春琴抄』と『陰翳礼讃』をもとに書き上げた戯曲である。かなりがっかりしたのだが、その結果、敬遠してきた谷崎を読み直し、なぜこの舞台にこんなに失望したのかその理由を考える…

ロンドン、ウェストエンドの芝居のレベルの高さ

さきほどこのブログにロンドンの物価の高さを嘆いた記事を書いた。それでも、やはりロンドンには頻繁に行きたい。あれほど質の高い芝居をみれる都市は他にないから。それも同時進行でいくつものすごい芝居を観れるのだ。その上、バレエ、オペラ、コンサート…

ロンドンの劇場の観客

芝居が始まる前に劇場内の写真を撮ろうと思いつつ、デジカメを忘れてしまって、結局一枚も撮れずじまい。ニューヨークのそれらと比べると、内部ははるかに豪華である。どの劇場も例外なく、内装は華麗なヴィクトリア調の装飾が施されていて、建築家の垂涎の…

「ミスター・ビーン」 in 『クオーターメインの学期』@Wyndham's Theatre、 ロンドン 3月28日

"Quartermaine's Terms" @Wyndhams Theatre、 March 28 matinee昨日の昼夜観劇で懲りて、今日は木曜日のマチネを探した。マチネのみで、あとはホテルで寛ごうと考えたのだ。いくつかあった中で、例の「ミスター・ビーン」のローワン・アトキンソン主演のこの…

オフ・オフ・ブロードウェイでの『沓掛時次郎』上演

どういうグループがこれを演じているのかネットで検索をかけた。映画になったのは知っていたが、歌舞伎にもなっていた。そして一番驚いたのが去年11月10日から27日にかけてニューヨークのオフ・オフ・ブロードウェイでこれが上演されたという情報だった!劇…

『アガメムノーン』(Agamemnon)@Broad Street Ministry in Philadelphia 9月5日

今日はレイバーデーで休日だったので、お芝居上演も休みが多かった。先日の記事にも書いたが、このギリシア悲劇の上演も "Live Arts Festival" という「ライヴ芸術祭」の一環であり、先日のシェイクスピアといい、このギリシア悲劇といい非常に意欲的な試み…

『アスペクツ・オブ・ラブ』(Aspects of Love)ドレスリハーサル@Walnut St. Theatre, Philadelphia 9月4日

楽しみにしていたThe Arsonists 、夕方7時からの上演があると思って出かけたら、2時半の上演のみだった。しかも明日の上演はないという。本当にがっくりとした。でも不思議なことに、全米でもっとも古い劇場というこの劇場の一階に人が押し寄せてきていたの…

『十二夜』(Twelfth Night) @Suzanne Roberts Theatre, Philadelphia 9月3日

昨日からプレヴューが始まり約2週間の公演となる。公演はPig Iron Theatre Company という劇団の主催であるが、演じる役者は劇団所属の人ばかりではなく、いろいろなところからの寄せ集めの人たちであるのがパンフレットから分かった。このパンフレットで初…

"How to Disappear Completely and Never be Found" @ The Adrienne Theatre, Philadelphia 9月2日

今日はLord of the Flies を観に行く予定を変更、こちらの芝居に行ってきた。“Luna Theater Company” という劇団のプロダクション、The Adrienne Theaterという小さな劇場(フリンジ)での上演で比較的近場だった。タイトルとそれに付いていたシノプシスがお…

『瞼に母』都若丸劇団@花園会館8月24日夜

『瞼に母』、この「に」がずっと気になっていました。評判もとても良くて、観た人は「楽しかった!」と異口同音にほめるので、これはどうしても観なくてはと思いつつ、なかなか機会がなかった。やっと!観ることができました。そして評判通り、いやそれ以上…

サド・マゾヒズムと演劇

12月24日までに論文を一本仕上げなければならない。 一年以上も前から温めていたのが三島由紀夫の芝居、『地獄変』だった。これは芥川龍之介の同名の短編を素にした劇である。ただ、いかにも三島好みのものに換骨奪胎されている。権勢を誇る堀河大臣は絵師良…

英国ドラマの毒気

つれあいが「必見サイト」といって、イギリスのテレビ番組のサイトを送ってきた。イギリス人のそして彼らのもつ諧謔精神、卑猥さへの嗜好、ネクラさ、そしてそれらをすべて包み込むユーモアが満ち溢れた(?)番組のようだった。宣伝文句に相応しく確かに "d…