yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

ロイヤル・バレエ「コッペリア」in 「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2019/20」@TOHOシネマズ西宮 1月26日

公式サイトからの情報が以下。 振付】ニネット・ド・ヴァロア 【音楽】レオ・ドリープ 【指揮】バリー・ワーズワース 【キャスト】 スワニルダ:マリアネラ・ヌニェス フランツ:ワディム・ムンタギロフ コッペリウス博士:ギャリー・エイヴィス 市長:クリ…

分林道治師シテの世阿弥作『恋重荷』 in「片山定期能 七十周年記念特別公演」@京都観世会館1月25日

演者に変更があった。ツレ役が梅田嘉宏師から片山伸吾師に、後見の片山伸吾師が青木道喜師に代わった。梅田師は先月もお休みで、心配である。 演者一覧を以下に。 前シテ 庭掃きの老人、山科荘司 分林道治 後シテ 山科荘司の怨霊 分林道治 ツレ 白河院女御 …

片山九郎右衛門師が小野小町を演じられた『卒都婆小町 一度之次第』in「片山定期能七十周年記念特別公演」@京都観世会館1月25日

この「記念公演」には、三島由紀夫の『近代能楽集』にコレクトされた作品、『卒塔婆小町』(三島版では「都」が「塔」)と『綾鼓』(観世流では『恋重荷』)が入っていた。昨年末に九郎右衛門師の『邯鄲』を見ているので、「充足感」があった。 『邯鄲』を見…

雅子さまを貶める本の著者たち−−「戦犯」似非ジャーナリストたちの卑しさ、アホさ

昨年末に一応何冊か図書館で借り出してきたのだけれど、ざっとスキムしただけでもわかる内容の稚拙さ。「美智子前皇后あげ」が結論づけられている内容。加えて当時の皇太子妃雅子さまを貶める意図が隅々まで充満している。どれも最初から「結論ありき」のも…

竹本錣太夫襲名と『傾城反魂香』in「初春文楽公演」@国立文楽劇場1月21日昼の部

津駒太夫さんが錣太夫を襲名された。とても慶ばしいこと。錣太夫の名跡襲名はなんと80年ぶりとのこと。津駒太夫さんの語りは独特で、他の方々のそれとかなり異なった印象だった。「これぞ大坂!」という感じの語りだとひとり納得していた。聞いたことはない…

『加賀見山旧錦絵』in「初春文楽公演」@国立文楽劇場1月16日夜の部

本公演は「国立文楽劇場開場三十五執念記念」の副題が付いている。以下の四段が上演された。 草履打の段廊下の段長局の段奥庭の段 呂勢太夫さんが病気療養のため休演で、彼の演じるはずだった岩藤を豊竹靖太夫さんが語られた。昨年11月のこの劇場での公演も…

敬宮愛子さま学習院初等科卒業時の文集に寄稿された論の秀逸、学者の片鱗が窺える!

敬宮愛子さまの神童ぶりがよくわかるエピソード。さすが陛下と雅子さまのお子様。深く納得。そしてうれしい。というのも先日、愛子さまの進学先が学習院大学日本語日本文学科と発表されたから。 初等科文集への愛子さまの寄稿、それをレポートしているのが例…

エリザベス女王は雅子皇后陛下の素晴らしさをご存知ですね

「海外も」というより、海外王族、貴族の方々の方がずっと雅子皇后陛下の素晴らしさをご存知で、令和になってからは天皇・皇后両陛下を国賓として招待したいと「引く手数多」状態。今までは前皇后が海外訪問を采配、自分たちや秋篠宮一家に独占させていた。…

片山九郎右衛門師の女性造型が見事だった舞囃子「砧」in「杉浦元三郎七回忌 追善能」@京都観世会館1月19日

この日、二階席だったのだけれど、一階席よりも舞台全体がみわたせた分、演者の優れたところ、そうでないところがより強調されて目に映った。片山九郎右衛門師はもう非の打ち所のない完璧の上を行く完璧。眼福に酔った20分余りだった。 「砧」は仕舞は見てい…

松井美樹師シテの能『道成寺』in「杉浦元三郎七回忌 追善能」@京都観世会館 1月19日

あまりにも人口に膾炙した演目。能楽師の方はその「披き」に『道成寺』を演じることが多いとか。松井美樹師がそうだったかは、確認していない。おそらく初めてではなかったと思う。とても落ち着いて演じておられたから。 私が能の『道成寺』を実際の舞台で見…

沈潜した嘆きのさまが見事だった杉浦豊彦師シテの能『景清』in「杉浦元三郎七回忌追善能」@京都観世会館1 月19日

追善公演ということもあり、非常に盛り沢山というか、見応えのある能の舞台だった。能は『景清』、『道成寺』の二本、あと素囃子と舞囃子が一本ずつ、三本の仕舞、そして狂言、『二千石』。連吟「当麻」、仕舞「天鼓」は遅刻して見逃してしまった。 まず能の…

年期の入った幸四郎のつっころばし『大當り伏見の富くじ』in「壽初春大歌舞伎」@大阪松竹座1月14日夜の部

ちょうど8年前にこの松竹座で当時染五郎だった現幸四郎が大活躍だったこの芝居を見ている。その斬新に強烈な印象を受け、記事にしている。リンクしておく。 www.yoshiepen.net もう8年も経ったのかと感無量。染五郎は幸四郎に「出世」して、他の演者にも入れ…

林宗一郎師シテの爽やかな脇能『養老』 in「京都観世会1月例会」@京都観世会館1月12日

脇能とは『翁』の後で上演される能で、神をシテとする能のこと。『養老』は男神能。作者は世阿弥。今回の舞台は『翁』の延長で、お囃子方も地謡もほぼ同じ。『翁』との連続性が際立たされていた。 世阿弥の能はどこかスッキリとしていて、爽快感がある。ごち…

観世清和師の『翁』in「京都観世会1月例会」@京都観世会館 1月12日

『翁』を初めてフルで見たのは3年前の1月3日、八坂神社での奉納能でのこと。シテ翁を金剛流宗家の金剛永謹師、三番三を茂山茂師が演じられた。シテの白色尉、三番三の黒色尉の面、それに三番三による鈴ノ段での能らしからぬ派手さが印象的だった。あとで能成…

べらぼうに楽しかった!劇団荒城「あの二人が帰ってくる 弥次喜多 型破り八栗爆裂計画」@篠原演芸場 1月7日夜の部

この趣向というかアイデアは、猿之助・染五郎(現幸四郎)歌舞伎の「あの二人が帰ってきた 東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖」なんですね。歌舞伎版では歌舞伎でかかる常套芝居をパロディにしてコラージュにしていた。荒城版では荒城オリジナル芝居の幾つかを…

「風流夢譚」の謎が解けた?三島由紀夫氏と(前皇后)正田美智子嬢の「お見合い」顛末

昭和32年に皇太子明仁殿下と結婚する前の正田美智子嬢が25回お見合いをしていた(その全てに断られていた?)というのを耳にしたことがあった。一種の都市伝説となっていたのかもしれない。断られたのも「へぇー、そうなんだ」程度の感想しかなかった。ただ…

エネルギーレベルが高くなかったのが残念『通し狂言  菊一座令和仇討』@国立劇場 1月6日

チラシの表と裏をアップしておく。 いつもの菊五郎劇団とちょっと違った感じがしたのは私の思い過ごしだろうか。だって、この作品の基は四世南北なんですよ。それが退屈な芝居になっていた。南北作品をそのまま2時間あまりに収めるのは無理。ということで、…

国定忠治物語の再構成『忠治全通し 前編・後編』in「劇団荒城正月公演」@篠原演芸場 1月6日夜の部

大衆演劇ではおなじみの「国定忠治」。虚実ない交ぜの様々なエピソードが展開する。清水次郎長と同じく、国定忠治については大衆演劇を見るまではほとんど知らなかった。あの桃屋のCMでの彼の「名ゼリフ」は知ってはいたのだけれど、その先に行っていなかっ…

蘭太郎さんの狂四郎があまりにもハマリ役『蘭太郎版 あがぺー』in 「劇団荒城 1月公演」@篠原演芸場 1月4日夜の部

またまた出ました「父殺し」のテーマ。勘太郎さん作だという。ご自身で一度演じて、今回は弟の蘭太郎さんに主人公を委ねた。もともと蘭太郎さんを想定して書いた脚本だとか。確かに、蘭太郎さんの方がこの狂四郎にニンが近い。勘太郎さんは役の芯に深く、鋭…

劇団荒城の「三番叟」は正統派@篠原演芸場 1月2日、3日

劇団荒城の「三番叟」が秀逸と聞き及んでいたけれど、実際の舞台はそれ以上だった。今までに見てきた大衆演劇での「三番叟」とはかなり違っていた。もっとも私が見てきたのは主として拠点が関西の劇団のもの。大抵は歌舞伎の、それも崩した形の「なんたら三…

三代目同士(同志)の「和解」を描いた『紺血』劇団荒城正月公演@篠原演芸場 1月2日夜の部

映画、浪曲では有名な清水次郎長。旅芝居(大衆演劇)で頻繁に彼を主人公にした芝居を観るまで、ほとんど知らなかった。ましてや次郎長にまつわる(史実、フィクション取り混ぜた)人物群については全く知識がなかった。だから個別名が出てくるたびに慌てて…