yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

梅原猛氏を悼む

1月13日に亡くなられたという。93歳だった。 「歴史謎解き」のパイオニア、梅原猛 「梅原古代学」の面白さ 梅原氏と歌舞伎 梅原氏と能 「歴史謎解き」のパイオニア、梅原猛 最初に読んだ梅原氏の著作は『水底の歌』で、それまで教科書中の歌にのみ「鎮座」し…

「アナザーストーリーズ▽羽生結弦オリンピック連覇~メダリストたちが語る最強伝説」@NHK BS プレミア 1月30日放映

フィギュア界のみならず世界の宝である羽生結弦選手。彼の「未来」を確信し、それを応援する人たちを追った番組。「アナザーストーリーズ」というだけあり、羽生選手自身の動向云々より、彼を取りまく第一級の人物たちの彼へのオマージュを収集している。面…

新作能『王昭君』——国境を越えて——@たかいし市民文化会館 アプラ大ホール 1月26日

豪華なお囃子方 悲劇の美女、王昭君 新作能『王昭君』の特徴 演者の力演 豪華なお囃子方 人間国宝の小鼓方大倉源次郎師、それに大鼓の大倉慶乃助師が出演される上、新作能ということで、予約をとっていた。前の週の土曜日に足を捻挫してしまい、「片山定期能…

エキゾティシズムにあふれた『ラ・バヤデール』La Bayadère in 「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2018/19」@TOHOシネマズ西宮 1月18日

公式サイトからの内容、及びキャスト、そしてあらすじ 斜め上行くエキゾティシズムはOK? 見事に揃った「闇の王国」でのcorps de ballet 不揃いがロイヤル・バレエの個性? 優れた踊り手たち 公式サイトからの内容、及びキャスト、そしてあらすじ 以下、公式…

若手の息遣いが聞こえた『冥途の飛脚』@国立文楽劇場 1月16日夜の部

各段の主要な演者一覧を以下に。 人形 吉田玉男 (忠兵衛) 豊松清十郎(梅川) 吉田玉輝 (八右衛門) 吉田蓑二郎(母妙閑) 吉田清五郎(下女まん) 吉田玉志 (手代伊兵衛) 浄瑠璃・三味線 淡路町の段 <口> 豊竹希太夫 竹澤団吾(三味線) <奥> 竹本…

眼福・耳福の「阿古屋琴責の段」『壇浦兜軍記』in 「文楽初春公演」@国立文楽劇場 1月16日夜の部

先月、歌舞伎座で児太郎の阿古屋を見たばかり。最高峰に位置する女方役者が務める役だというのが、よくわかった。三曲を弾き分ける難しさだけではなく、存在そのものが華のきらびやかさを纏っていなくてはならない。出端の瞬間、「アァ!」と客席から嘆声が…

しみじみと「懐かしい」感のある『壺坂観音霊験記』@国立文楽劇場 1 月14日

お里の夫への愛と強い信仰心は、やはり心を打つ。観音の霊験を受けて、ついには夫の目が見えるようになったというハッピーエンドも、ホッとするしうれしい。 あまりにも有名な「三つ違いの兄さんと」 しみじみとした夫婦愛にほっこりする 浄瑠璃・呂勢太夫と…

ベテランと若手の掛け合いは必見『伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)』@国立文楽劇場 1月14日第一部

予想を超えた舞台だった。 予想を超えた舞台だった。 若手が「仕切る」活気に溢れた舞台 演者と観客の掛け合い 独自の解釈から生まれる語りの客観性 若返りが著しい人形遣い 人形浄瑠璃から歌舞伎へ 若手が「仕切る」活気に溢れた舞台 最近の文楽舞台は活気…

ワキで魅せた『寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』in 「新春浅草歌舞伎」@浅草公会堂 1月10日

「歌舞伎美人」からの配役一覧、そしてチラシは以下。 曽我五郎時致 尾上 松也 曽我十郎祐成 中村 歌昇 小林朝比奈 坂東 巳之助 大磯の虎 坂東 新悟 鬼王新左衛門 中村 隼人 化粧坂少将 中村 梅丸 工藤左衛門祐経 中村 錦之助 ひとことでいうなら、「華がな…

3年前の「芋掘長者」との落差に愕然とした「芋掘長者」in 「新春浅草歌舞伎」@浅草公会堂の部 1月10日

2015年8月の歌舞伎座公演と比べるのは酷なのかもしれない。でもあえて、言挙げしておく。3年前は巳之助と橋之助(現芝翫)の取り合わせ。3年前の歌舞伎座での「芋掘長者」との落差に、愕然としてしまう。 www.yoshiepen.net 今回は橋之助の役を巳之助が、前…

趣向を凝らした荒城版「お夏清十郎」——劇団荒城『狂乱』@篠原演芸場 1月10日

「狂乱」というタイトルは劇団スケジュールで分かっていたのだけれど、それが「お夏狂乱」からきているとは!芝居が始まって「お夏」、「清十郎」の名が出てきて、初めて気づいた。 「お夏精十郎」の種になっているのは、姫路で実際に起きた事件。それが歌祭…

手練れ揃いで面白くないわけがない『松竹梅湯島掛額』@歌舞伎座 1月9日夜の部

この日は前日に続いて国立劇場の歌舞伎を見たのだが、第4幕まで見て、歌舞伎座に移動、なんとか夜の部にぎりぎりセーフだった。 猿之助・幸四郎・七之助の阿吽の呼吸がいい! 「八百屋お七」をシャレのめす趣向 三人三様の「ずらし方」に見応えが 猿之助・…

菊五郎劇団の通し狂言『姫路城音菊礎石』再見@国立劇場 1月9日

今日再見して、あやふやだった箇所が多少は埋まったような気がする。ここまで意趣に富んだ狂言なので、個人の印象、解釈、ともにその人独自のものになるはず。奥の深い作品である。その人の歌舞伎との付き合い方に応じて、理解が異なるのは、優れた作品であ…

通し狂言『姫路城音菊礎石(ひめじじょうおとにきくそのいしずえ)』国立劇場 1月8日

若手役者によるラインダンスで幕が開いた!冒頭部から興奮してしまった。あまり期待していたわけではないので(スミマセン)、嬉しい驚き。ホント、驚きに満ちていた。 「実験演劇」としての歌舞伎 その「荒唐無稽」は菊五郎が仕切る歌舞伎の先祖還り 菊之助…

福助・児太郎の親子共演が嬉しい「鴫立澤対面の場」in『吉例寿曽我』@歌舞伎座1月7日昼の部

配役とみどころ 児太郎の「女工藤」 「春駒」とは? 歌舞伎のお囃子方 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からの配役とみどころを以下に。 配役 工藤奥方梛の葉 福助 曽我一万 七之助 小林妹舞鶴 児太郎 局宇佐美 梅花 八幡三郎 福之助 近江小藤太 松江 曽我箱王…

幸四郎の「つっころばし」が新鮮だった「吉田屋」『廓文章』@歌舞伎座 1月7日 昼の部

配役とみどころ 幸四郎のつっころばし戦略 上方との差別化 ここまでやる? 竹本と清元のサポート 七之助の戦略 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からお借りしたチラシ、そして配役とみどころが以下。 藤屋伊左衛門 幸四郎 扇屋夕霧 七之助 吉田屋喜左衛門 歌六…

『鬼平外伝 正月四日の客』@関西テレビ 1月3日再放送

優れた脚本 主要キャスト あらすじ 亀の小五郎を演じた松平健の人物造型が素晴らしい 食べる所作に出る品格 「目」の演技の秀逸 庄兵衛役の柄本明の抑えた演技がいい 二人が醸し出す連帯感が泣ける 原作は、池波正太郎の『にっぽん怪盗伝』中の「正月四日の…

河村晴久師シテの能『羽衣』in 「学校教育に能を!公開収録」@京都観世会館 12月25日

一昨年にも同様のワークショップに参加させていただいた。教育教材用のDVD作成が主目的ということで、教育関係者は無料。それが申し訳ないほど、充実した企画だった。第一部が能『羽衣』鑑賞、第二部が、講演、ワークショップ「能舞台と教育現場とつなぐ」と…