2017-01-01から1年間の記事一覧
7年以上も快適に不満なく使ってきた「はてなダイアリー」。最近とみに不都合が多くなってきていました。どうも「はてなブログへ移行しろ」ということらしいので、渋々はてなブログに移ります。アピアランス等、まだ納得できるものになっていないのですが、と…
『紅葉狩』といえばつい先月、能の『紅葉狩 鬼揃』を二条城二の丸御殿で見たばかり。片山九郎右衛門さんの上臈/鬼女、味方玄さん、片山伸吾さん、橋本忠樹さんの侍女、福王和幸さんの維茂だった。歌舞伎では2013年6月に国立劇場の「歌舞伎鑑賞教室」で見て…
以下、歌舞伎美人からお借りした配役とみどころ。 <配役>いがみの権太 中村 獅童 梶原平三景時 中村 亀鶴 弥助実は三位中将維盛 中村 萬太郎 娘お里 中村 米吉 弥左衛門女房おくら 中村 梅花 若葉の内侍 澤村 宗之助 鮓屋弥左衛門 片岡 亀蔵 <みどころ> …
先日見た昼の部の『鑓の権三重帷子』と『八陣守護城』には圧倒された。その勢いは必ずや午後の部にも波及しているはずと推測していたら、予想通り。むしろ昼の部を凌駕していた。太夫、三味線、人形遣いの意気込みがその場にいるだけ肌身に感じられるほど強…
高田貴美彦氏のシテ、プロはだし。堂々としていて、いささかもぶれがなかった。ここまでの方が社中におられるというのが、すごい!以下に当日の演者一覧を。 シテ 高田貴美彦 ワキ 原大 ワキツレ 原陸 アイ 茂山忠三郎小鼓 成田奏 大鼓 河村大 太鼓 前川光範…
「第19回芦屋能・狂言鑑賞の会」の二番目に登場した演目。最も見応えがあった。以下に「三輪」の演者一覧を。 三輪明神 観世銕之丞 大鼓 山本寿弥(大蔵流) 小鼓 清水皓祐(大蔵流) 太鼓 上田慎也(金春流) 笛 左鴻泰弘(森田流)地謡 藤井文雄 吉井基晴 …
演者の方々は以下。 シテ(千手の前) 長山禮三郎 シテツレ(平重衡)浅見真州 ワキ(狩野介宗茂 福王茂十郎大鼓 山本哲也 小鼓 久田舜一郎 笛 野口亮地謡 藤井文雄 水田雄唔 長山桂三 大西礼久 吉井基晴 浅井文義 観世銕之丞 上田拓司後見 長山耕三 上野朝…
この日が上映最終日に当たるのを前日に気づき、慌てて見てきた。午後6時前に始まる芦屋ルナホールでの能公演のチケットを確保していたので、かなり迷ったのだけど。スティールを公式サイトから借用させていただく。 『一人の男と二人の主人One Man, Two Guv…
友枝昭世さんシテの『綾鼓』を今年1月に大槻能楽堂でみてはいるが、喜多流を流派全体として見たことはなかった。白洲正子さん所縁の喜多流。塩津晢生さんの社中会があると知って出かけた。今回の東京行きの主たる目的。社中会はその流派の、かつ主宰される能…
すごいものを見てしまったというのが、最初に持った感慨。一つの事件だった!西洋的な構成の中で人物のそれぞれの心理、その駆け引きを描いている点で、もはや歌舞伎ではなく近代劇。これにまず驚いた。立体的な構図。近代小説的だと思ったら、山本有三作だ…
配役は以下。 沓掛時次郎:中村梅玉 六ツ田の三蔵:尾上松緑 大野木百助:中村松江 苫屋の半太郎:坂東亀蔵 三蔵の女房おきぬ:中村魁春 太郎吉:尾上左近 安宿の亭主・安兵衛:市村橘太郎 安兵衛の妻・おろく:中村歌女之丞 親分八町徳:坂東楽善 人口に膾…
演者は以下。 太郎冠者 野村萬斎 主人 野村太一郎 次郎冠者 深田博治 後見 飯田豪 あらすじを「能楽の淵」さんのブログからお借りする。 主人は千満という人へ手紙を届けるよう、太郎冠者と次郎冠者へ命じます。二人は連れ立って歩きますが、お互いに相手に…
太夫、人形、三味線共に若手に一新された舞台。2014年8月にもそれまでの大御所の方々が退き、若手布陣でこの狂言を演じたのを見ている。とても感動したのだけれど、今回も同じ感動があった。このブログ記事にもしているので、リンクしておく。今回の構成は以…
チラシ表がこの演目のもの。 構成は以下。 浪花入江の段 主計之介早討の段 正清本城の段 演者一覧は以下のチラシをご覧あれ。また、概要はその下にアップしておいた。 初めて見る狂言。多分歌舞伎でも見ていない。時代物でもあまり人口に膾炙していない芝居…
清々しく、まさに「明月」を表象する九郎右衛門さんのシテ。「鬼畜物」とも呼ばれる五番目物(切能)であるにもかかわらず、清涼感が残ったのは九郎右衛門さんのシテの舞い、謡に負うところが大きい。そしてもちろん、京都観世流の方々の地謡、それにお囃子…
『龍田』を見るのは初めて。例によって銕仙会のサイトから演目概要をお借りする。 旅の僧(ワキ・ワキツレ)が竜田川にさしかかると、一人の女性(シテ)が現れ、古歌を引いて僧たちに川を渡るなと言う。彼女は僧たちを竜田明神に案内し、冬になっても鮮やか…
片山伸吾さんの社中会での社中の方がシテを演じられた『屋島』。お囃子も地謡も全てプロの方々。なんという贅沢!演者一覧を以下に。地謡は京都観世流の方々。 前シテ(屋島の老漁師) 木村厚 後シテ(源義経の幽霊) 木村厚 シテツレ(屋島の若い男)橋本忠…
外務省、京都府、それに仏大使館協賛のこの公演、とにかく能の舞台にいたるまでの前段が長かった。駐日仏大使、京都府副知事、それに京都市長と延々と続く挨拶。うんざりした。特に副知事は「クローデル」の名も覚えていない様子。呆れた。加えて市長の無駄…
始まりの「パン!」という音色。それにピタッと合わせて羽生結弦選手の手が天を指して挙がる。差しのばした腕がチャンネルになり、天と彼の身体が繋がった瞬間、羽生結弦=安部晴明という揺るがない「自信=自身」が会場に響き渡った。このとき、「羽生結弦…
台風襲来の中、観世会館の中は熱かった!午前の部と午後の部の2本立て。午前の部を迷うことなく選んだ。片山九郎右衛門さん、味方玄さんの舞台だったから。あらかじめ予想していたとはいえ、片山九郎右衛門さん、味方玄さんの、まるで役の人物が憑依したか…
12時30分過ぎに始まる味方玄さんの「乱」にやっと間に合った。間に合って、本当によかった。「素敵!」のひとこと。「乱」、もちろん『猩々』の「乱」。観世寿夫さんの舞台をDVDで見て以来、すっかり虜になった能作品。実際の舞台ではさる6月、「山本能楽堂9…
昨日が最終日。「良い」と評判を聞いていたので、慌てて行ってきた。劇場、舞台設定、演出、そして何よりも観客がすばらしい。オフィシャルサイトをリンクしておく。先日ロンドンで見た『ジェイン・エア』のシアターはLyttelton Theatre(収容人員890)で、…
番組の公式サイトをリンクしておく。今までまったく知らなかった領野。ウズベキスタンが舞台になっている。スターリン時代、過酷な弾圧を受け、シベリア刑務所送りになった画家たち。彼らの絵画を当局の目を盗んで「収集」した人がいた。それがサヴィツキー…
ちょうど中継を見ているところ。ショパンの「バラード一番」、録画しているので、明日もう一度見直してみる。記憶に間違いがなければ、以前に見た時よりずっと安定していた。でも逆に安定が「守り」に見えてしまった。何も怖くないですよ、結弦さんなら。ジ…
前日の当ブログ記事にNHKで放映された「ルグリ・ガラ」がいかに画期的なものだったかを述べた。でもそれじゃ足らないんです。あの短い記事では到底カバーできない凄さだった。ここには、ルグリの「意図」と将来への展望が明確に示されていた。彼はウィーン国…
「ルグリ・ガラ」の公式サイトをリンクしておく。関西ではフェスティバルホールが会場だった。ガラ公演はオーレリー・デュポンの「バレエ・スプリーム」(パリ・オペラ座x英国ロイヤルバレエ)のチケットを確保していたので、こちらは断念したのだけど、逆に…
能の『俊寛』を実際の舞台で見るのはこれが2回目。最初のものは今年6月、この京都観世会館でみた観世銕之丞さんがシテをされたもの。そのとき後見で後ろに片山九郎右衛門さんと一緒におられたのが本日のシテ、味方玄さんだった。いただいたプログラムによる…
能では高槻の『明月能』が最も楽しみ。片山九郎右衛門さんの「殺生石白頭」が出し物。その他では「大槻文蔵の会」、「京都観世会例会」を見る予定。また11月は社中会が多く、5.6箇所は回れそう。特に月前半の東京遠征では喜多流、塩津哲生氏の「哲門会」…
ロンドンに8日いただけで、能舞台が恋しくなった。帰国して早々に湊川神社で能を堪能(これは別稿にしたい)、昨日のこの『紅葉狩』は二つ目になる。しみじみと身体にしみとおり、細胞の一つ一つを潤してくれる感じを実感した。初めて見る『紅葉狩』、期待に…
立原位貫さんについては、NHKの「プレミアムカフェ」の再放送で知った。国芳の「達男気性競 金神長五郎」の復刻を担当、見事に成功されるまでの過程を追ったドキュメンタリーだった。膨大な作業工程。それを黙々とこなして行かれる姿に職人魂を見た。またそ…