yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

チェロ演奏 櫃本瑠音inマグノリアサロンコンサート@マグノリアホール2月28日

詳細は以下。 【プログラム】 バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 prelude ブラームス:チェロソナタ第2番 ピアソラ:ル・グランタンゴ アンコール ラフマニノフ チェロ/ピアノソナタ OP. 19【出演】 櫃本瑠音/チェロ 坂口航大/ピアノ 櫃本瑠音さんのプロフ…

『江戸三国志』(吉川英治著、講談社刊、1982年)の世界

文庫本になっているものでは全3冊。新聞小説だったようで、とにかく長い。同著者の『三国志』はもっと長い。彼の著書の多くがこういう膨大なものである。昔の作家たちの胆力がいかにすごいか判る。読者を飽きさせないで惹き付けておくという手腕のみせどころ…

伝奇小説の系譜——唐から江戸、そして大正、昭和、そして現代へーー

昨日、松竹の歌舞伎サイトで、染五郎が4月に夢枕獏作『沙門空海唐の国ににて鬼と宴す』が原案の新作歌舞伎、『幻想神空海』を打つことを発見。タイトルからして伝奇だと判る。歌舞伎で『陰陽師』を舞台に乗せた染五郎。伝奇づいているのだろうと想像している…

ワインバーの「フレンチおでん」

ルクア大阪 B2Fにあるワインバー、「赤白ルクア大阪店」にあったメニュー。当ブログ記事には基本外国滞在中は例外として、食事の記事は書かないことにしていたのだけど、一度だけ脱線。「創作おでん」と銘打った大根がとてもおいしかった。白、赤、ワインも…

羽生結弦選手の2012年の「ロミオとジュリエット」、振付師は阿部奈々美 さん

私の以前のブログ記事、「羽生結弦 絶対王者の新たなる旅」 in 『Number』892号 2012年の「ロミオとジュリエット」が転機」の振付師の記載が誤っていたとのご指摘をいただいた。2012年度の「ロミオとジュリエット」、振付師をシェイ=リーン・ボーンさんと記…

「明治の歌舞伎と散切物の風俗」講師:神山彰@逸翁美術館2月20日

先週土曜日、マグノリアホールでのサロンコンサートの後、隣接する美術館で「歌舞伎看板展」を見た。非常に興味深かった。これほどのコレクションを所蔵しているのは、さすが逸翁美術館。今日の公演もきっとおもしろい話が聴けると確信して出かけた。期待通…

物語文学の魅力

平安時代の物語文学というと、おおむね以下の作品になるのかもしれない。 • 910年以前『竹取物語』未詳 / 物語 • 成立時期不明(諸説ある)『伊勢物語』未詳 / 物語 • 951年頃『大和物語』未詳 / 物語 • 984年以前『宇津保物語』未詳 / 物語 • 989年頃『落窪…

佐々木俊尚著『キュレーションの時代』(ちくま新書2011年2月刊)

ダウンサイジングの一環で本の整理をしているのだけど、なかなか進まない。手にとると気になり、読んでしまうことが多いから。この本を買ったのは出版直後の2011年5月。佐々木さんの『電子書籍の衝撃』を読んだあとだった。当時所蔵していた本の「電子化」を…

生活のダウンサイジング

現在住んでいる宝塚のマンションをリフォーム(renovation)するつもりにしている。ここに入った7年前にほとんどの壁をとっぱらって2LDKにしたのだけど、水回りをそのままにしていた。キッチン、トイレ、そしてバスルームを全面改装する。かかる費用を考え…

「歌舞伎絵看板展 ─文明開化の音がする―」@逸翁美術館 2 月13日

マグノリアホールでのサロンコンサートに参加した後、隣接する逸翁美術館で、この展覧会を見た。予想を上回る絵看板の数。30枚を超えていた。芝居の場面、場面を、西洋絵画の遠近法に則った三次元的手法ではなく、日本画の手法で描いたもの。場面の描写の仕…

マグノリア・サロンコンサート@逸翁美術館マグノリアホール2月13日

マグノリア・サロンコンサートはこれで5回目。演奏者のレベルがとても高く、安心してすばらしい演奏を堪能できる。ホールの音響効果も良い。なによりも「サロンコンサート」ということ自体が普通のコンサートにはない贅沢。ヨーロッパの昔の王侯貴族が味わ…

3月観劇予定

東京への歌舞伎観劇遠征はなし。3月は食指が動くものがない。たつみ演劇BOX が高槻千鳥劇場に乗るので楽しみにしている。たつみさんの古典的、品格のあるお芝居は、絶品、外せない。それに加えて、才気煥発な、そしてお茶目な、落語家顔負けの口上が楽しみ…

「羽生結弦×野村萬斎 表現の極意を語る」

録画したものを貸していただいた。想像していたよりずっと内容の濃いものだった。羽生結弦さんの強い希望によって実現した対談であったことは、彼の質問の的確さから一目瞭然。きわめてピンポイントのときとしては哲学的ですらある質問内容。萬斎さんもそれ…

懐かしい小学館の「日本古典文学」シリーズ

小学館の「日本古典文学」シリーズには、アメリカの大学院にいたころ、ずいぶんお世話になった。私のいた大学には East Asian Studies があったので、大学図書館のアジアの、特に日本、中国の文献はとても充実していた。「日本古典文学シリーズ」では、岩波…

『とりかへばや物語』(作者不詳)の現代性 

先日図書館に小学館日本古典文学シリーズ内の『今昔物語集』を借り出しに行った折、すぐそばにあった『住吉物語・とりかへばや物語』が目にとまった。中をぱらぱらみてみると、面白そう。『とりかへばや』についてはアメリカにいた頃、私の指導教授がなんど…

赤星マサノリ×坂口修一 二人芝居 『東京物語』@岸和田浪切りホール2月6日

先日観た『ハイ・ライフ』といやでも比較してしまう。『ハイ・ライフ』にひどく動揺させられたあとに、この作品を観るとあまりにも生温い。ほとんど感動なし。題材、プロットからしてこちらに迫って来るはずだったんですけどね。がっかり。以下がプロダクシ…

市川猿之助、宮沢りえ主演『元禄港歌-千年の恋の森-』@シアターBRAVA! 2月6日

プロダクションは以下。 【作】 秋元松代【演出】 蜷川幸雄 【出演】 市川猿之助 宮沢りえ 高橋一生 鈴木 杏 市川猿弥 新橋耐子 段田安則 ほか 結論から言うと、がっかりした。猿之助がここに参加する意味が分からない。というのも、芝居自体は完全にTAKARAZ…

映画『『あるスキャンダルの覚え書き』(Notes on a Scandal)(2006)ジュディ・デンチ主演、ケイト・ブランシェット助演作品

ロンドンから帰りの便、ブリティッシュ・エアウエイズの機内で観た映画。もう2ヶ月も前になる。衝撃的だった。すぐに記事を書いたのだけど、そのまま放置していた。観る側を楽しくさせる映画ではない、少なくとも。『Notes on a Scandal』、主人公が「追いつ…