yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

2012-01-01から1年間の記事一覧

池波正太郎讃

昨日仕事の帰りに書店に立ち寄り、池波正太郎の本を七冊も買い込んでしまった。たいていはアマゾンで本を買うので、実際に買った本の重みを感じながら、読む楽しみへの期待に胸おどらせるというのは久々である。待ちきれずにバスの中で読み始めた。アマゾン…

池波正太郎の献立日記

アマゾンに注文していた神坂次郎著、『元禄御畳奉行の日記』が届き、もう一度目を通した。先日のブログ記事に書きそびれたのは、朝日文左衛門の日記の「芝居批評」と「献立日記」の部分である。彼の芝居の批評はとても辛辣、かつ的を射たものだったとは、神…

池波正太郎『食卓の情景』、新潮文庫1980年初刊

アマゾンに注文していた池波正太郎の『食卓の情景』食卓の情景 (新潮文庫)作者: 池波正太郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1980/04/29メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 42回この商品を含むブログ (66件) を見るが届いたので、早速読み始めた。図書館で借…

METライブビューイング2012ー2013シーズン上映詳細決定

11月3日から来年の4月19日まで二週間交替で松竹系主要映画館で上映される。去年のシーズンは見逃して、この8月に東京の東劇で『ジークフリート』だけを観たという経験から、次回はなるべく大阪か神戸でできるだけ多くみるつもりにしている。でも以前もそうだ…

佐藤隆介著『池波正太郎の食卓』新潮社2001年刊

池波正太郎のことは『鬼平犯科帳』の作者として知ってはいたが、読んだことはなかった。剣客小説は『眠狂四郎』と『宮本武蔵』を高校生の頃に、山本周五郎のいくつかの短編を留学中に読んだきりである。だから池波正太郎が人気があるときいても、自分で読も…

神坂次郎著『元禄御畳奉行の日記―尾張藩士の見た浮世』中公文庫、1984年刊

日記というのは『鸚鵡籠中記』(気取ったタイトル!)といって、元禄期の尾張藩の下級藩士(同心)だった朝日文左衛門重章が27年にわたって書き続けたものである。Wikiにあるように、「元禄時代の下級武士の日常の記録として非常に貴重な資料」といえるだろ…

huluでアメリカのテレビシリーズが視聴可能に

なんと、すでに去年の8月31日からサービスが開始されていた。テレビをデジタルに買い替える(未だだったのです)ついでに、以前使っていたスカパーを復活し「Law and Order]」等のシリーズをみようかと調べていて、行き当たった。なんとも遅れていた!でも分…

『高崎情話』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月25日

このお芝居はたつみさんのお父さま、小泉のぼるさん最晩年の書き下ろし創作だそうです。とてもよく練られた内容で、大衆演劇の世話物狂言のエッセンスがすべて揃っていました。さすがですね。観客がどこで泣き、そして笑うのか、どういう人物、設定に感情移…

「韓流ドラマ」放映の終焉

「鈍い日本のTVがやっと重い腰を上げた」というタイトルのブログ記事を読んだ。内容は「どれだけ虚仮にされても儲けのために、日本のB層おばさんたちを韓流ドラマ漬けにしてきた電通やテレビの経営者たちも少しは日本人としての自覚が芽生えてきたのでし…

『瞼の母』in 「九月大歌舞伎、六代目中村勘九郎襲名披露」@大阪松竹座9月3日

大衆演劇ではおなじみの演目。それまで「長谷川伸なんてお涙頂戴の権化」とバカにしていた(すみません、なんという傲慢)私の評価を覆した。それ以降、いくつかのヴァージョンで観て来たし、長谷川伸の原作も読んだ。大衆演劇では上演時間の制限上前半をカ…

荻田清著『笑いの歌舞伎史』(朝日新聞社2004年刊)

「笑い」を昔の歌舞伎がいかに「開拓」していたのかを知りたくてこの本を図書館から借り出した。とても面白かったのみならず、きわめて啓発的だったので、結局アマゾンで古書も注文した。著者の長年に渡っての研究成果ここにありという感のある内容である。…

純座長頑張る『浪花恋暦』桐龍座恋川劇団@新開地劇場8月27日

昨日、一昨日と純弥さんがゲストだったのですが、席をとるのが難しいと分っていたので観劇は見送りました。地方興行の折の方が幾分かましでしょうから、機会があれば是非観劇したいと思っています。24日の口上で純君が純弥さんが帰られた後の観客数を心配し…

『新佐渡情話』恋川劇団@新開地劇場8月24日

昨日は『瞼の母』だったのですが、それを別稿にしようと思いつつ、時間とエネルギーがないので、とりあえず今日観劇したものを忘れないうちに記録しておきます。 <芝居> お芝居の『新佐渡情話』は以前に純弥さん主演で観たように記憶していますが、今回の…

恋川劇団がものすごいことになっています!

純弥さんは抜けられましたが、恋川さんは今まで以上にすばらしい劇団になっていました!観ていなかった人は今すぐ新開地にGO!です。23日、24日のお芝居と舞踊ショー、とにかくすごかった!純君をはじめ劇団員が一丸となってがんばっておられました。3月に池…

『伊達の十役』in 「八月花形歌舞伎」夜の部@新橋演舞場

『慙紅葉汗顔見勢』(はじもみじあせのかおみせ)というのが正式名称らしい。今回の海老蔵の口上によれば、主役の役者が顔を真っ赤にして奮闘するさまを題にしているとのこと。四世鶴屋南北作で、それ以来上演はなかった。それを164年ぶりの昭和54年に猿翁(…

『桜姫東文章』in 「八月花形歌舞伎」昼の部@新橋演舞場8月20日

先ほど東京から帰宅。今日は『桜姫東文章』を新橋演舞場で観た。一等B席の当日券が入手できた。18日には『慙紅葉汗顔見勢』(夜の部)をみたのだが、それと同様この『東文章』も四世鶴屋南北の作である。『慙紅葉汗顔見勢』については明日記事にするつもり。…

「亀治郎の会さよなら公演」@国立劇場8月18日

朝早い飛行機にしたのもこの公演の当日券を取ろうと考えたから。とにかく前売りチケットが取れなくて困った。ホテルに荷物をおいて劇場に行ったらラッキーなことに当日券が取れた。暑い中12時30分の開場まで時間をつぶし入場。ものすごい人、人。あの広い大…

オペラ「ジークフリート」METライブビューイング8月19日@東劇

去年のブログにも書いている。大阪の映画館にゆくつもりが、残念ながらその折には見逃した。今度東京滞在を二泊にしたのは歌舞伎を観るためだけではなくこのビューイングをみるためでもあった。以下が公開された映像の一部。 この映像にあるジークフリートを…

夏休み文楽特別公演第2部「古市油屋の段」及び「奥庭十人斬りの段」in『伊勢音頭恋寝刃』@国立文楽劇場8月3日

住大夫さんが病気休演で、お弟子さんの文字久大夫さんが「古市油屋の段」の切を務められた。文字久大夫さんが切のような大役をされるのを初めて聴いた。文字久大夫さんは呂勢大夫さんとはおそらく同輩で、文楽での経歴も近いと思うのだが、呂勢大夫さんがわ…

橋下市長の文楽予算削減を嘆く

8月3日の第二部公演『伊勢音頭』は住大夫さんが病気休演で、お弟子さんの文字久大夫さんが切を務められた。大阪市の新市長になった橋下さんの「文楽予算削減」がずいぶんと文楽の大夫さん、三味線弾きさん、そして人形の遣い手さんたちに過酷な精神的重圧を…

「合邦庵室の段」in『摂州合邦辻』夏休み文楽特別公演第2部@国立文楽劇場8月3日

第2部は『摂州合邦辻』、それに『伊勢音頭』という豪華な組み合わせ。それぞれハイライト部分を選んである。『摂州合邦辻』はもとを辿れば室町時代にすでに流布していたという「俊徳丸伝説」から派生したものである。一説にはさらに遡った時代にこの伝説が…

チャイコフスキー 3大バレエ・ハイライト キエフ・クラシック・バレエ 8月5日@神戸文化大ホール

夏休み公演とあって、子供同伴の人が多かった。それも比較的幼い(4、5歳)の女の子連れの女性だった。私の両隣ともに学齢期前の女の子だった。開演前は脚をバタバタしていたのに、踊りが始まると舞台を熱心にみつめていて、感心した。チャイコフスキーの…

『曾根崎心中』夏休み文楽特別公演@国立文楽劇場7月29日

毎夏の公演がそうであるように、この公演も三部構成になっている。でも例年と違ったところがあった。それは選択された演目と、その組み方だった。第一部が子供向けのものになっていたのは例年と変わらなかったが、選択された演目が『西遊記』という昭和60年…

IHOP パンケーキハウス

全米チェーンのパンケーキハウス。最初に行ったのはProvidence (RI) に在外研究で1年いたときで、友人にブランチを食べようとつれていってもらった。その分量のすごさに圧倒された。そのあと、自分の車で何回か行った。次はフィラデルフィアにいたときで、A…

吉屋信子のすごさ

とにかく「すごい」としか形容の仕様がない。一種のモンスターである。それもとびきりかわいい、少女っぽいモンスターだ。この9月のオックスフォード大での発表はマンガのNANA についてである。それも主人公二人の「同性愛」についてのもので、サイコアナリ…

オックスフォード大学での発表準備

9月末にオックスフォード大学で発表をするのだが、テーマが“Representations of teenage life and teen culture”(ヤングアダルトカルチャー)なので、以前から温めていた『NANA』をもとにペーパーを書いている。発表原稿の締めが6月末だったのに、それを大…

劇団花吹雪@新開地劇場7月24日昼

お芝居 『盲目の剣士』 昼・夜で座長二人が主人公役を交代。昼は京之介さん主演。 筋は以下。 舞台は中川道場。道場主で師範(春日)の娘、早苗(あきな)は父の弟子で腕のたつ国富(京之介)に思いを寄せている。国富を快く思わない師範代の山田(寿美)は…

佐渡裕指揮 オペラ『トスカ』@兵庫芸術文化センターKOBELCO大ホール 7月25日

赤毛もののオペラを日本人キャストで観ることに抵抗があって、この『トスカ』は観る予定には入っていなかった。ところがつれあいがイギリスでの学会発表で行けなくなったとのことで、そのチケットが回って来た。行ってみて、日本人ではないキャストのものも…

大学院時代の友人来日

7月8日(日)にペンシルバニア大学院時代の友人、Eliが神戸にやってきた。6月半ばに関西に来て、京都、大阪と滞在、その間に広島等をめぐって、最終地が神戸。彼はずっと前からfacebookで私にコンタクトをとったつもりだったのだけれど、あこぎなfacebookに…

お芝居『闇の捕り縄』劇団花吹雪@新開地劇場7月23日夜の部

お芝居『闇の捕り縄』 細部は少しづつ違ってはいるものの、大まかなプロット、人物関係の同じものを他劇団でもみたことがあります。 筋は以下。 庄太郎(春之丞)は知恵おくれの妹、お末と二人暮らしである。もとは十手持ちだったのだが、目を病み盲目となっ…