yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「セルゲイ・ディアギレフ生誕145周年 特別上映 パリ・オペラ座 2009年公演『バレエ・リュス』」@TOHOシネマズ梅田3月31日

パリ・オペラ座『バレエ・リュス』が1日限りの特別上映」という情報をネットで見つけて、興味津々で行ってきた。「Ballets Russes」とはロシアバレエという意味。この公演については、「ぶらあぼ」というサイトに詳しい情報がアップされている。リンクしておく。

もっと大まかな解説が「チケットぴあ」にあった。以下。

1909年、当時のバレエ界に革新を起こし、今のバレエのあり方にも多大な影響を残した「バレエ・リュス」が結成されました。

「バレエ・リュス」はロシア出身の芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフが主宰したバレエ団で、バレエダンサーだけでなく、20世紀を代表する作曲家や芸術家(ピカソマティスコクトー、シャネル、ローランサン、ブラック)も取り込み、バレエと美術・ファッション・音楽を融合した新たなバレエの価値を生み出しました。

このたび、セルゲイ・ディアギレフの生誕145周年を記念して、2009年にパリ・オペラ座で行われた「バレエ・リュス」100周年記念公演が、1日限定で映画館のスクリーンに甦ります!

彼の誕生日である3月31日に、豪華なダンサーが舞う珠玉の4プログラム『ばらの精』『牧神の午後』『三角帽子』『ペトルーシュカ』を、東京と大阪で上映。ビデオ化されていない貴重な作品を、映画館の大画面で楽しめるチャンスです。どうぞお見逃しなく!

「バレエ・リュス」が19世紀末から20世紀初頭のヨーロッパの芸術運動の大きなひとつだったことがわかった。今まで知らなかったことが恥ずかしい。

バレエの内容については、上に挙げ、かつリンクした「ぶらあぼ」に詳細が出ている。「ばらの精」、「牧神の午後」、「三角帽子」、「ペトルーシュカ」の4部構成。全体を通して強く感じたのが「祝祭性」。それを前衛的に表現するとこの舞台になった?メッセージを、もっというなら檄を強烈に感じた。作曲家、美術担当者、振付師、そしてダンサーが渾然一体となって創り上げたバレエ作品。彼らのアバンギャルドな姿勢が観る者を捉えて放さない。エキゾチシズムもたぶんに盛り込まれれている。これは現代ならPCコードに抵触する(?)際どさ。でもね、この奇抜さがいいんですよね。

「ばらの精」にはフロイトの「無意識界」解釈がそっくりそのまま適用できるだろう。少女がみるエロチックな夢がテーマ。彼女を誘惑するのは全身ピンクのピチピチの衣装で覆われたばらの精。二人の絡みがなんとも官能的。少女役のあの「伝説的な」ダンサー、イザベラ・シアラヴォラをみるのは、もちろん初めて。儚ないさまがまさに少女。でも少女の性の目覚めを品良く表現するなんて、並みの踊り手ではない。ばらの精役はマチアス・エイマン。しなやかで美しい踊り。でもうめっぽう色っぽい。この作曲家はウェーバー

私が魅惑されたのが、ドビュッシー作曲の「牧神の午後」。この牧神、卑猥なのに、品が良い。ギリギリのきわどさ。あえて卑猥を強調するのが、かわいい。演者はニコラ・ル・リッシュ。振付がニジンスキー。このギリギリがツボ。さすがです。当時の超一級の芸術家のタグ。面白くないはずがない!

続く「三角帽子」。粉屋を踊ったジョゼ・マルティネズのマタドール風の踊りが圧巻。『ダンスマガジン』に頻出するマルティネズ。ちょっと奇形的な細さと足の長さ。その人がその長い脚を折り曲げ、ウルトラC級のダンスをする。その速度とパワーに、そしてダイナミズムに圧倒される。バックのピカソ美術がフレームワークとしてこの前衛的舞台全体をまとめている。

最後の「ペトルーシュカ」。こちらマリオネット様の動きが見事。人間になりたかった「おがくず」人形のペトルーシュカ。その悲劇を描いているのに、舞台はあくまでも、どこまでも祝祭的。ストラヴィンスキーの音楽が祝祭性を頂点にまで盛り上げる。

Wikiで「バレエ・リュス」を検索すると、その歴史的背景及び芸術的価値、意義が解説されている。

バレエ・リュス(Ballets Russes)は、ロシア出身の芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフ(1872年 - 1929年)が主宰したバレエ団である。
「ロシア・バレエ団」とも呼ばれ、1909年にパリのシャトレ座で旗揚げをしてから、ディアギレフ死去後の1929年に解散するまでの間、パリを中心として活動し、今日のモダンバレエの基礎を築いた。集まった芸術家たちの気持ちは、ディアギレフを含め、必ずしも一枚岩ではなかったとしても、バレエ・リュスは多くの芸術を遺した。20世紀前半の舞踊・音楽・美術が、バレエ・リュスに結実した、と言うこともできよう。

当時の気鋭の以下の人たちがこの「舞踊・芸術運動」に参加した。

主たる作曲家
クロード・ドビュッシー
リヒャルト・シュトラウス
アレクサンドル・グラズノフ
エリック・サティ
モーリス・ラヴェル
イーゴリ・ストラヴィンスキー
フランシス・プーランク

舞踊家兼振付師
ミハイル・フォーキン
ヴァーツラフ・ニジンスキー

画家
アンリ・マティス
アレクサンドル・ブノワ
ジョルジュ・ルオー
パブロ・ピカソ
ジョルジュ・ブラック
モーリス・ユトリロ
マリー・ローランサン
ココ・シャネル
ジョルジョ・デ・キリコ
マックス・エルンスト
ジョアン・ミロ

ね、すごいでしょ?

1時間40分の公演映画。短いながらも、実に「濃い」体験をさせられた。そうそう、なんと七十人もの観客。これにも感動した。