yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

大蔵流茂山狂言 新春川西公演@川西みつなかホール1月7日

先月、このみつなかホールで開催された茂山逸平さんと童司さんの「狂言への誘い」というワークショップを体験した。で、今日はその「総集編」とでもいうべき実舞台。楽しかった。

1月3日に八坂神社で茂山茂さんと増田浩紀さんの「三番叟」を見たばかり。今日の公演にもお二方は出演。そればかりか、逸平さん、童司さんも。さらには春日大社で拝見した茂山あきらさんも参加されていた。茂山一門の総出演という様相を呈していた。ほんと、前の記事に書いたように、なんか親戚のような親しみを勝手に感じている。

演目は三本。

1. 三本柱
2. 木六駄
3. 鶏聟

狂言<三本柱>
登場人物
果報者   茂山千作
太郎冠者  茂山千五郎
次郎冠者  茂山宗彦
三郎冠者  茂山茂

以下、狂言サイトからの演目解説。

果報者は三人の召使いを呼出し、普請(自宅の新築)のためあらかじめ用意しておいた木を、山から運んで下ろすよう命じます。ただしそれには条件があって、「三本の柱を、三人の者が、二本ずつ持って戻る」という事です。山に到着した召使い達は、この難問を試行錯誤しながら解いていき・・・。

ちょうど三角形になるように三本の柱を肩にかけることで、この難題を解決する。その果報者と冠者たちの知恵比べも面白いのだけど、難題解決のスマートさを誇るというより、ひょんな事でそれを解くことができたおかしみに重点が置かれている。難題に取り組む冠者たちそれぞれの、ちょっと間の抜けた振る舞いがキモになっている。いわゆるエリートたちではなく、そこらへんにいる普通の人が共同作業でなんとか無理難題を解決するというところに、焦点が合わさっている。これ、いかにも共同作業を得意とする日本人を表しているって思いません?

千五郎さん、宗彦さん、茂さん共々、どこかのどか雰囲気をまとった方たち。ほんわか感が舞台一面に漂い、それが観る者を穏やかな気持ちにさせてくれる。

この舞台の前に逸平さんの演目紹介というかトークが30分弱あったのだけど、そこで「紹介」された茂さん、宗彦さんのエピソードにお腹を抱えて笑ってしまった。その延長でこの舞台を見たので、茂さんの頭が気になって仕方なかった。すみません。