yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

大江能楽堂当主、大江又三郎師の仕舞「遊行柳」in 「林定期能納会」@京都観世会館12月3日

大江能楽堂は阪急の四条烏丸からまっすぐ北方向に15分ほど上がったところにある能楽堂。アクサスはとてもいい。それと毎回大江家の方々のホスピタリティに感激してしまう。一家総出という感じでお見送りをしてくださるんですよ。大感激です。能楽堂全体がそのフレンドリーな雰囲気に満ち溢れていて、最高の能楽堂。観劇料金も破格の三千円。

その大江能楽堂の当主の又三郎師の仕舞、「遊行柳」。老柳の精であるシテ役にはこれ以上ないほどピッタリ。長身(大江家の方、みなさん180cmを超えるノッポです)にもかかわらず、身のこなしの涼やかなこと。加えて立ち上がる時の美しさ!オン齢七十を超えておられるようには見えません。ただ、あっぱれです。以下、「銕仙会」サイトにアップされていた『遊行柳』の解説です。

遊行上人(ワキ)が従僧たち(ワキツレ)を伴って白河関にやって来ると、そこに一人の老人(前シテ)が現れ、昔の遊行上人が通った古道を教え、そこに生えている名木「朽木柳」に案内する。老人は、むかし西行がこの柳のもとに立ち寄って歌を詠んだ故事を教えると、その柳の蔭に姿を消してしまうのだった。
夜、一行が念仏を唱えていると、老柳の精(後シテ)が現れ、上人の念仏に感謝の意を述べる。老柳は、華やかなりし昔を恋い慕って柳にまつわる様々な故事を語り、弱々(ママ)と舞を舞っていたが、夜明けとともに、上人に暇乞いをして消えてゆく。あとには朽木の柳だけが、そこには残っているのだった。

仕舞はハイライト部の「老柳の精(後シテ)が現れ、上人の念仏に感謝の意を述べる。老柳は、華やかなりし昔を恋い慕って柳にまつわる様々な故事を語り、弱々と舞を舞う」という部分を舞いにしたものだと思われる。

いささかの不安も感じさせないで舞いおおせた大江又三郎師に乾杯。