yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『権三助十風流かご』下町かぶき組 劇団岬一家@琵琶湖座 4月29日千秋楽

今日は千秋楽。今ごろは劇団さん、和歌山に無事到着しているだろうか。いつも思うのは、旅芝居の大変さ。毎月、荷物を梱包し、搬出し、またそれを搬入、開梱という作業が付いて回る。その間に長い道中がある。

今月、あまり行くことはできなかった。なんせ瀬田は、私の住まいのある宝塚からは遠い。とはいえ、この一ヶ月ある程度の頻度で見てきたので、やっぱり気持ちがうつってしまっている。劇団悠から錦之助さんが参加していることもある。千秋楽は大入りだったので、次へつなぐことができた(と信じたい!)。

下町かぶき組が、私が今まで見てきた大衆演劇の他劇団と根本的に、過激に異なっていることを思い知った今日の千秋楽だった。ベースになっているコンセプトが他とは決定的に違う。松井まことさんの創設主旨はしっかりと守られている。こんな劇団を大衆演劇で見たかったんだと、改めて思った。劇団悠に出会ってそれを強く感じた。そしてこの岬一家にも遅まきながら、それを感じた。他の観客のことは分からない。あの大衆演劇特有の「べったりした近さ」が好きという人には、下町かぶき組は物足らないのかもしれない。でもそれで堕落、自滅していく劇団をここ数年の観劇の中で見てきた。だからこの「適度な距離感」が貴重なものに思える。この距離がないと、客とのべったりした関係に陥ってしまい、それで墓穴を掘ることになるんだと思う。まあ、そのべったりがあっての大衆演劇っていう人が多いんでしょうけどね。そしてそれが「人気」に繋がるのも、否定はできないんですけどね。

閑話休題。今日のお芝居は千秋楽らしく喜劇。『権三助十風流かご』はこの1月に劇団悠で観て、記事にしている。リンクしておく。内容はほぼ同じ。もちろん演者が違うので、雰囲気が大分違っている。でも基本は同じ。ということは、きっと決まった台本があるのだろう。下町かぶき組らしいと感じた。口立てもあるのだろうけど、どちらかというと台本に忠実に演じるのが下町かぶき組。

以下、配役。

権三  貫太
助十  飛雄馬
糸屋のお嬢さん 美和
糸屋主人  広大
糸屋番頭  雄帆
糸屋手代  錦之助

権三の座長。上手かった!決して大袈裟に笑いを取るのではない、でも押さえるべきところはきちんと押さえている。この呼吸が素晴らしかった。

対する助十の飛雄馬さん、こちらもベタに笑いを取らず、あくまでも影武者に徹しているサマに感心した。役との距離感が絶妙。

劇団悠でも同役だった錦之助さんの手代が可愛くて、客席から一番笑いをとっていた。女の子であれ、男の子であれ、無邪気な感じが錦之助さんにぴったり。

3日前に観劇した折、帰りにご一緒した(龍野から来られたという)寛太座長ファンさんが、広大さんの老爺役を絶賛しておられた。それを確認することになった。役解釈できる知性派。そういえば早稲田の教育学部国文卒。寺山修司の後輩に当たるんでしょうね。

もちろんお嬢さん役の美和さんも大仰でない芝居が良かった。どんな役でも清楚さが匂い立つ。

劇団悠ではあの!藤千之丞さんが演じておられた番頭を雄帆さんが。千之丞さんとはかなり雰囲気は違っていたけれど、でもやっぱりさすがだった。こちらはどちらかというと、アッサリ目。それはそれで劇団の雰囲気にぴったりだった。

改めて(遅まきながら)劇団岬一家の実力のほどを思い知らされた。嬉しかった!

舞踊ショーは別にアップする。