yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「土佐絵(とさえ)」新春浅草歌舞伎@浅草公会堂1月9日昼の部

以下、「歌舞伎美人」からの「配役」と「みどころ」。

<配役>
不破伴左衛門  坂東 巳之助
名古屋山三   中村 国生
傾城采女太夫  坂東 新悟

<みどころ>
 続く『土佐絵』は、傾城を巡る不破伴左衛門と名古屋山三の恋争いの様子を描いた作品。ご当地浅草、吉原仲之町を舞台に、満開の桜が彩る華やかな舞踊です。

舞踊とくれば、やっぱり巳之助。すばらしかった。お父様の三津五郎もきっと目を細めておられるだろう。花道の下手側の席、それも最前列。ちょうど花道七三がすぐ横という席。あまり良席ではないのは、七三で見得を切る役者の後ろ姿を拝む羽目になるから。でもこの舞踊では巳之助、国生がここで絡むので、全方位的に観賞できた。もうけもの。

舞踊の名手だったお父上の名に恥じない踊りぶり。どこか鬼気迫っていた。去年8月に勘九郎と共演した「棒しばり」(於歌舞伎座)とのときにはさほど感じなかったのに、今回はそういう「気」を強く感じた。

新悟もさすがのうまさ。普段から仲のよいこの二人。息(意気)もぴったり。とはいえ、巳之助の役は、新悟演じる傾城采女太夫から袖にされる役なんですけどね。

問題は名古屋山三を演じた国生。どうみても傾城采女太夫から思われる色男にはみえない。たしかに小さいころに出たのを除けば、初めての浅草歌舞伎。緊張感はあったかもしれない。でもなにか、大ざっぱ。繊細さに欠けた。山三をやるには、およそ相応しくない。もう少し、減量してください。

花道の七三で巳之助と国生が絡むところ、後ろ姿での「比較」をさせられる羽目に。巳之助が後ろ姿で演技しているのに比べると、国生の「でくのうぼう」ぶりが際立ってしまった。父上の橋之助を襲名するということだけど、ホントに大丈夫?