yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

羽生結弦さんの「SEIMEI」

『Number』892号の表紙がすばらしい。これぞ「羽生結弦」!

このポーズに彼の表現する究極がある。大きくひらいた両手。左手はリンクに、右手は天に向かって指先まで伸びている。なによりもその表情!きっと前をにらみ、闘志がみなぎっている。この姿勢、まるで天と地の結界を張っているよう。よこしまを遠ざける。まさに彼自身がSEIMEI。

この入魂に、その哲学性に驚嘆する。と同時に、その芸術性にも驚嘆する。ここまで美しく、晴明の精神を具現化できるということに。アスリートなんて呼称はもう通じない。彼はある意味「異星人」。

でも、リンクを離れたら、聡明な、知的な「young man」なんですけどね。この「young man」、2012年の世界選手権での英国解説者が使っていたもの。萌黄を感じさせる呼び方。羽生結弦さんそのもの。

平安時代の狩衣を模したと思われる彼の衣装。その襟元に緑がみえる。それに紫が効果的に使われている。袖と身ごろをつなぐ部分と襟口にも。紫はまさに「高貴」な位を表すもの。芸術性、優雅さ、神秘性などのconnotationも。これぞまさに「羽生結弦」。