yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

片岡仁左衛門主演「一條大蔵譚(いちじょうおおくらものがたり)」@歌舞伎座10月20日

今までに何回かこの演目を観てきたが、仁左衛門の大蔵卿がもっとも説得力があった。それになんともいえない華があった。これは他の演者の追随を許さない。以下、「歌舞伎美人」からの配役とみどころ。

檜垣茶屋の場
大蔵館奥殿の場

一條大蔵長成 仁左衛門
お京 孝太郎
鳴瀬 家 橘
八剣勘解由 松之助
吉岡鬼次郎 菊之助
常盤御前 時 蔵

みどころ
◆阿呆の大蔵卿が明かす秘めた本心
 平家全盛の御代、阿呆として知られる一條大蔵卿は、常盤御前を妻に迎えます。源氏の忠臣吉岡鬼次郎は、敗死した源義朝の妻であった常盤御前の本心を探ろうと妻のお京と共に大蔵卿の館に潜り込みます。楊弓に興じている常盤に、鬼次郎は意見をしますが、実はその弓矢は平家調伏の願いが掛けられたものでした。八剣勘解由はこの様子を平清盛に注進しようとしますが、それを制したのは先ほどの阿呆とは全く異なる威厳にあふれた大蔵卿でした…。
 義太夫狂言の名作として知られる、一條大蔵卿の作り阿呆と本性の演じ分けがみどころの舞台です。

さすがに仁左衛門、夜の部の玉三郎の阿古屋といい、往年の「語り草」になっているこの二人のすござを見せつけられた気がした。華やぎに満ちた舞台だった。一人の役者がここまで舞台を占領することはめったにない。「伊勢音頭」の貢といい、彼の持ち役は陰のあるつっころばしだけど、大蔵卿のような二重性のある役もはまり役だと分かった。もう七十歳は超えておられるはず。それでこの色気ですからね。おそるべし!