yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「THE 変形」河森正治デザインワークス展@宝塚市立手塚治虫記念館10月17日

こんなに近いところに住んでいるのに、しかも毎日前を通っているのに、やっと行けた。朝か夕方のウォーキングは、記念館が開く前か後になるので入場できたためしがなかった。26日に終わるので、すべりこみセーフ。以下がちらし。


土曜日ということで、そこそこの数の入場者だった。予想通り「オタク」っぽい人が多かった。4年前に『マクロスF』 を映画館で観たときの「衝撃」を思いだしてしまった。もっともオタクさんたちはとっくに来場していたんだろうけど。

マクロスを観た折に懐かしい感じがした謎が解けた。『GHOST IN THE SHELL』のメカニックデザインを担当したんですね。それに『パトレイバー』のそれも。押井守と懇意というのも頷ける。

展示作品は以下。どれもリアルだった。

■ダイアクロン
■クラッシャージョウ
■超時空要塞マクロス
■超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか
■マクロス7
■マクロスプラス
■マクロスゼロ
■マクロスF
■交響詩篇エウレカセブン
■新世紀GPXサイバーフォーミュラシリーズ
■オメガブースト
■アーマード・コアシリーズ
■青の6号
■ガンヘッド
■創聖のアクエリオン
■アクエリオンEVOL
■ノブナガ・ザ・フール
■初音ミクGTプロジェクト
■アイサイト
■AIBO
■デュアリス            (順不同) 

私はオタクではないし、サイボーグアニメといっても大して知悉しているわけではないので、新鮮だった。『創聖のアクエリオン』、『交響詩篇エウレカセブン』は、何年か前にゼミ生が発表に使ったので知っていた。発表したゼミ生はアニメ通で、私の方がいろいろ勉強させてもらった。彼らもとっくに就職しているけど、ハッピィでいるだろうか。「アニメ」をテーマにしたゼミはその年度でおしまい。テーマ別ではなく学籍番号順にゼミのクラスを教務で決定するようになったため。内容は就職に向けてのものになり、ゼミがゼミの意味を喪失してしまった。今思いだしても怒りがこみ上げてくる。アメリカの大学との違いを嫌という程思い知らされた。「やってられない」と思った。辞めた理由の一つがそれ。脱線、すみません。

展示で面白かったのは「初音ミク」と「AIBO」。こんな形でロボット、サイボーグは「発展」するんですね。

直近の彼の作品で興味を惹かれたのは『ノブナガ・ザ・フール』。ちょうどテレビ大阪で放映中。しかも日曜日の深夜ということなので、今日(日曜日)さっそく観ることができる。楽しみ。以下、サイトにあった概説

「敵は本能寺にあり!!」。
パレ・ナトゥーラへ突入したノブナガを待ち受けていたのは、アーサーに恭順したミツヒデだった。
アーサーこそ救世王であり、ノブナガはやがて世界を破壊する存在……、だからこそミツヒデはノブナガに刃を向けた。
ノブナガは怒りにまかせてザ・フールで神殿内を突き進むが、そこに現れたのはアーサーであった。
世界を再生せんとするアーサーに突き付けられた選択に、ノブナガが示した答とは……?

なんという混淆、というかハイブリッド!それも日本・西洋の「歴史人物」の。信長に光秀、アーサー王なんですか?しかも(どちらかというとギリシアっぽい)神殿とは!奇想天外。この発想の斬新さ!ものすごく楽しみ!

それにしても河森さんのクリエイティビティに脱帽。発想の独自性、そのイメージから紡ぎ出される実際の形、それも今までになかったユニークなもの。彼が自身のイメージを具現化するのにあの「ロゴ」を使っているのが、この展示会で明らかになった。試作途中のロゴも展示されていた。興味深かった。

Wikiをあたると、彼のオリジナリティへの拘りが確認できた。以下。

クリエーターとして「他人の真似はしない」「同じパターンは繰り返さない」など、独創性への強いこだわりをもつ。持論として、オリジナルのアイデアこそデザインであり、それをアレンジしたものは「スタイリング」と呼ぶべきと語っている。
オリジナリティに対する感性は富野由悠季の影響も大きいようである。ある時富野が講演で「昔職人を育てるには何時も本物だけを見せるようにしていた。そうすると特に何を教えなくても、本物と偽物の区別が自然とできるようになる。今のTVアニメは全て偽物なのだから、アニメを作りたい人間はアニメを見てはいけない」と語っていたのを聞き、実際に三年間アニメを見るのをやめてみた。そして改めてアニメを見てみると、それが全く面白くないばかりか、いったい何をやりたいのかすら分からなかったという。この経験から、河森は万人に対して真に訴える力を持った作品作りを深く考えるようになったと語っている。

例の東京オリンピックのエンブレム騒動を思いだしてしまった。