yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『恋の石松』桐龍座恋川劇団(恋川純座長)@京橋羅い舞座5月14日昼の部

遅刻で、お芝居も始まっていた。このお芝居は初めて。劇団が猛烈にパワーアップしたことを実際に体験できた。感激。Nさんがご覧になられたら、ごひいきだった純さんがここまで立派な座長になられたことを、さぞかし喜ばれたことだろうという想いが募った。

今までに見たことがないと思ったのは当然。種本(シナリオ)があったとしても、それを大幅に変えていたはず。きわめて斬新。劇団座員の限られた人数と構成を逆手に取って、それをことごとくプラス化したお手並みは実にあっぱれ!純さん、こういうことがお出来になるようになられたんだと、感無量。以下、おおまかな筋と感想を。

私が行き会わせたのが(おそらく)冒頭の茶店の場面。土地の悪い親分(初代純)と子分達が会話している。子分役の真子さんと初代の会話が面白い。初代という方は、間の取り方では右に出る者がいない。真子さんのボケぶりは天然なのか計算なのかが分からない。組み合わせが絶妙。「ワハハハ」という笑わせるのではなく、「ウフフ」と笑わせるのが恋川流。このあたり、上品なんですよね。カゲキでないけど、ほんわかした気分にさせてくれる上質の滑稽味。

宿屋の大丸屋のお嬢さん(桃子)に横恋慕した親分、正攻法では振り向いてもらえないので、一芝居打つことにする。子分に娘を襲わせ、それを助けるということで自身が登場。恩を売ってなびかせようという魂胆。

お嬢さんが女中(純加)を伴って通りかかる。算段通り娘を遅う子分。それを助けようとする親分。ってな具合で初めは順調だったものの、とんだ邪魔が。それが石松(二代目)。名乗りで「清水の次郎長」といいかける石松。それを聴いた親分、彼が次郎長と勘違い。このあたりの純/純のかけあいも可笑しい。石松と分かった親分が歯向かってくるのを、石松は子分もろともに追い散らす。ここでの立ち回りも見事でした。お兄様といっしょに新国劇の剣戟の稽古もされたという純さん。本格派でしょうが、それを見せない。

石松にひとめ惚れしたお嬢さん。自分の代理で、女中を使っていろいろな質問を石松にする。嫌々、お嬢さんの代理を務める女中。女中役の純加さん、大活躍。今まで観たことのない(出されなかった)彼女の芸の幅の広さが確認できました。まずそのおもしろ顔メーク。彼女の顔をまじまじとみた二代目。笑いをこらえている。加えてそのはちゃめちゃな言動。舞台前まで出て、踊りまくります。「えっ、どうされたの?」なんて、これがあの純加さんとは!その弾けっぷりに思いっきり笑えました。二人のお芝居の呼吸の妙、こういうところお兄さまのときより数段レベルアップしている。これぞ二代目カラーなんでしょう。恋川劇団の質が違ったものになっている。ただ、ほんわかした雰囲気がそのままなのが、なんともうれしい!

石松に惚れ込んだお嬢さんのたっての願いを聞き入れて、石松は大丸屋に泊まることにする。旅に出たまま帰ってこない石松を心配した次郎長親分、所持金が尽きたためだろうと、小政(心哉)を使いによこして来た。大丸屋で運良く石松に出あったものの、石松はお嬢さんに合わせてすっかり堅気風になっている。挙げ句の果てに小政に堅気の振りをしろという始末。ここでの石松の「特訓」が笑わせます。心哉さんがこういうおかしな言動をする役を見るのは、私には初。どこかテレがおありなのも、カワイイ。

石松が留守の間に悪親分が子分ともどもやって来て、お嬢さんを連れて行ってしまった。帰宅した石松、お嬢さんを助けに飛び出す。親分宅では縄にしばられたお嬢さんが、なんといわれても親分のものにはならないと抵抗している。そこへ石松が。その石松、チャンチャン、バラバラの末、井戸に投げ込まれてしまう。あわや親分が祝言をあげようとしたそのとき、井戸に投げ込まれた石松が這い出て来て、またもや立ち廻り。小政の応援もあり、親分一味をやっつけることが出来る。ただ、石松は井戸に投げ込まれた際、片目に傷を負って見えなくなっている。それでも「好きだ」というお嬢さん。二人を祝福する人たちの前で手と手を取り合って、次郎長に結婚報告の旅に出ることになる。石松はお嬢さんを負おうとするけど、失敗!で、結局お嬢さんが石松を負って!退場。確かにこの方が理に適っている?コメディ、「恋の石松」でした。

舞踊ショーの曲等はまったく控えなかったのだけど、写真を載せておられる「SLASHさんのブログ」をリンクさせて頂く。ありがとうございます。舞踊ショー、純弥さんのときと同じく、座長が頻繁に出られる。お得感があります。それも一級の舞踊。ダイナマイトのような二代目の全身から迸り出るエネルギーを浴びれば、おのずとこちらも元気がわいてきます。二代目のパワーは純弥座長のころから体験済みだったけど、彼がここまでそれを溜めることの出来る方だと、再認識させられた。