yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『ラグナロクRagnarok』 by Black ★ Tights@近鉄アート館5月5日11時の部

以下、公演サイトから。チラシ写真とスタッフ、キャスト紹介。写真はかなりピンボケだけど、雰囲気は伝わります?


<スタッフ>
脚本・演出・作詞:maechang(BLACK★TIGHTS)
作曲:橋口俊宏(BLACK★TIGHTS)
衣装:上野淑子(BLACK★TIGHTS)
編曲・録音: TEAM marumushi 殺陣:古川智(羽々斬) 映像:吉光清隆
舞台監督・舞台美術:hige(BS-II) 照明:加藤直子(DASH COMPANY) 音響:須川忠俊(ALTERNAIT)
ビジュアルデザイン:北村美沙子 写真撮影:中才知弥(Studio Cheer) 舞台映像撮影・配信:竹崎博人
製作協力:渡辺大(Limited_Spice)
主催・企画製作:ブラック★タイツ

<キャスト>
【アクター】
レイフ  田渕法明(ブルーシャトル
スクルド 河本純奈(Clear First)
シド   木内義一(テノヒラサイズ
魔女   上野淑子(BLACK★TIGHTS)
ロキ   野村有志(オパンポン創造社)
バルドル 白井宏幸(ステージタイガー)
ウルド  山口紗貴
トール  大塚宜幸(大阪バンガー帝国)
アマンダ 西原希蓉美(満月動物園)/谷野まりえ(PEOPLE PURPLE)
ライオス 中山貴裕(ゲキバカ)
フレイヤ 山本香織(イズム)
ミョルニルmaechang (BLACK★TIGHTS)
ヨサク  橋口俊宏(BLACK★TIGHTS) 
ジョニー 賀来正博
ドドンパ 太陽
アイリス 澤井里依(舞夢プロ)/西川さやか(月曜劇団)
市長   浅離拓(舞夢プロ)

【アクション】
古川智(羽々斬)
坂元恭平(演劇集団☆ゴサンケ)

【ダンサー】
SAKU
恵奈
NAO
太陽

このダンスにブレークダンスの少年集団、「MORTAL COMBAT(モータルコンバット)」が加わっていた。切れが良くて感心した。

【アンサンブル】
BANRI

もともとオンラインゲーム。そのわりには観客の年齢層は比較的高め。というか40代が一番多い感じ。一昨日見た『Wasabeats』と違い、20代はあまりいない。おばさん比率が高かった。ちょっと意外だった。上演時間はなんと3時間。間に10分の休憩のみ。文楽ほどではなかったけど、かなり疲れた。

最近とみに多いユニット形式で役者を集めたチームらしい。何ヶ月か前に観た『満月動物園』からも女優さんが参加している。また、色々な小劇場系の演劇集団から役者が参加している。

私はこういうゲームをしないので、実態がどんなものかは分からないのだけど、Wikiにゲームのバックグラウンドが記載されていたので、アップしておく。以下。プレイヤー参加型ゲームとのこと。

プレイヤーが最初に降り立つ国は「剣と魔法のファンタジー」といった世界であるが、別の国では蒸気機関や飛行船などが行き交い、銃が登場する国もある。原作が北欧神話をベースにしているため、北欧神話の用語やアイテムが多数登場する。ただし、飽くまで名前を借りているに過ぎず、由来とはあまり繋がりがない設定でもある。なお、飛行船やガーディアンといった機械にはルーン機関というものが組み込まれている。これは一般には秘匿されており、プレイヤーも特定のクエストを行うまで知ることはない。

神々の父オーディンを主神と崇拝、信仰するルーンミッドガッツ王国。

かつて最盛を誇った古代文明の地に立てられた近代国家、シュバルツバルド共和国。

枯渇した大地にて、オーディンの娘フレイアを主神と称え、崇拝するアルナベルツ教国。

ストーリーを追ううちに各国家間の確執、野望が次第に明らかになっていく。プレイヤーは、この狂乱に巻き込まれた人物たちと対話し、解決を図るのが主となる。

人間たちが持つ善と悪。利権のために互いに傷つけあい、争う人間たち。魔族と神々は、静かにミッドガルドの世界を見守っていた。

大陸最大の規模を誇る平穏な王国であるルーンミッドガッツ王国、機械と科学の先進国家、シュバルツバルド共和国、聖域(?)のアルナベルツ教国、というのが登場する主たる国々らしい。こういうタームがまったく耳慣れないので、最初は誰と誰が、どことどこが争っているのかが、判然とせず。終わり近くになって、その関係性が少し分かった。

「プレイヤーが最初に降り立つ国は『剣と魔法のファンタジー』の世界」とあるように、剣を使う戦闘が主たる場面になる。もちろん幕はないので、CGと照明、それに音響で「ファンタジー」界を演出している。この演出は斬新で、有効に使われていた。

今日の友が明日には敵になるといった組み合わせが繰り返し出現。その間の剣戟が全体の8割を占めている。それも個人間というより、グループ間の闘い。ゲームのように、一度殺されてもまた復活というパターンが執拗とも思える程、反復する。

テーマが今ひとつ明瞭でないのは、ゲームだから?昨日のダンスもそうだったのだけど、ゲームを基にしたこういう演劇に「意味」を求めるのは野暮ということなのかな。多少それらしいものはある。推察するに、牧歌的世界と先進近代文明との葛藤というところか。これならよくあるし、分かり易いテーマ。そこに神の国を加え、なにがしかの判定を試みているところが新しい?でも最近のアニメではよくあるパターンの一つではあるらしいのだけど。3年前に大学のゼミでアニメをテーマにしたところ、何人かの学生がこのパターンに則ったアニメで発表したことがあったのを思いだした。

そういえば一昨日のダンスは冒頭部からかの(国際的にも)有名な『アキラ』を思いださせた。一方この『ラグナロク』は、まず『マクロス』が強烈にアリュージョンとして浮かんだ。そしてもちろん、エヴァ、私の限られたアニメ観賞中、最も似ていると思ったのが、『アップルシード』。まあ、だいたいがこういうゲームはいろいろな題材のパクリで成り立っているんでしょうから当然。古いところでは、ヴィリエ・ド・リラダンの『未来のイヴ』が頭に浮かんだ。

そもそも、ソースが北欧神話の『オディン』なんですからね。そういえば学生が見せてくれたアニメ作品の多くが、聖書、ギリシア神話、それにケルト神話、もちろん日本の神話、それに西欧の騎士譚、例えば「アーサー王伝説」を素にした『円卓の騎士』等を素材にしたのがケッコウあったっけ。発表した学生に、それらのソースを知っているのか尋ねたところ、たいていは「否」だった。そりゃそうでしょう。そんな「教養」がなくても見れるのがアニメ、マンガ、それにゲームですものね。対して、作者、製作者の教養の深さに驚かされるのが常だった。

役者たちはそれぞれがんばっていたのだけど、ヤッパリ映像のシャープさを出すのは難しかった。所詮無理な注文ではあるのだろうけど。西欧バレエダンサーのきわめて整った7、8頭身の身体と比べると、純ジャパ(アジア?)体型はこういう西洋剣を使った剣戟は厳しい。劇団新感線の演劇を観た折にもそれを強く感じてしまった。体型的にピッタリだったのは小栗旬くらいだったもの。

これだと、大衆演劇の着物をきた剣戟の方がずっと切れが良い。そういえば、ストーリー的にもこういう「西欧もの」は実舞台にするにはかなりの無理があるように思う。

といったかなりシビアな感想なのだけど、でもこれだけの込み入った内容のストーリーを展開させて行くには、相当の稽古が積まれたのは間違いない。それにはひたすら感動。