yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

中村小山三丈の訃報

十七世勘三郎、そして二年前に他界した十八世勘三郎に仕えた小山三さんが亡くなった。94歳だったという。今の勘九郎七之助の指導もしていた方だから、中村屋にとっては大きな損失だろう。

先代勘三郎は「自分の棺桶には小山三を入れてくれ」と言っていたという。それくらい、信頼されていた。だのにその勘三郎を見送り、そしてまた勘九郎ならぬ十八世勘三郎を送らなくてはならないのはどんな気持ちだったのだろう。どこかで、彼が「長生きしてしまいましたよ」と言っていたのを読んだことがある。とくに十八世のことは痛手だっただろうと、胸が痛む。

去年(2014年)10月に歌舞伎座で『伊勢音頭恋寝刃』をみたのだがそのときはお元気そうだったので、ちょっと信じられない気持ちが強い。そのときは玉三郎の仲居万野が登場する前の露払い(?)役の仲居千野役だった。彼が登場すると、あちらこちらから「こさんざ!」のかけ声がかかった。ご本人、表情は変わらなかったけど、何となく嬉しそうな雰囲気が伝わってきた。足がちょっと危なっかしい感じがあったけど、それでもすすっと出てきて、さすがベテランと感心したものである。

中村屋にとっては「一時代終焉した」という感じだろう。女形だった小山三さん、その芸はきっと七之助にも受け継がれて行くにちがいない。

ご冥福をお祈りします。合掌。