yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

『男吉良常』近江飛龍劇団@梅田呉服座7月2日昼の部

<お芝居>
他劇団でも観たもの。以下にざっくりとした筋を。

一家の代貸の吉良常(飛龍)は貸元の娘(美佳)と結婚することになっていた。こともあろうにその婚礼の日、娘は常の弟分伊三(大輔)と手に手をとって逃げてしまう。招待した親分衆の手前、大恥をかかされ怒りが納まらない常。貸元(三之介)も娘と逃げた子分とを成敗すると怒っている。

逃げた二人は落ち着いた土地で細々と暮らしている。間には子供までできた。問題は地域一帯を縄張りにしているヤクザの親分、ステッキ松(春之介)。二人が暮らす長屋と近隣の長屋すべてを立ち退かせ、新しい賭場にしようとしている。今では堅気になりバナナの叩き売りをしている伊三は、ステッキ松とその子分たちの嫌がらせを受けている。この場冒頭のバナナの叩き売り場面。ここでステッキ松がコミカルな役どころと判る。バナナをお客さんに「売りつける」場面もあり、観客参加が楽しかった。

逃げた二人を探していた常は、ついに二人を見つける。子分(小寅丸)を従えて、二人の家にやって来た常。二人を成敗しようとするが、二人の間に赤ん坊がいることに気づき、断念し引き上げる。

夫の伊三の留守中に押しかけて来たステッキ松とその手下たちに、強制的に「立ち退き同意書」に拇印を押さされた妻。帰宅した伊三はそれを知ると、ドス片手に飛び出して行く。おろおろする妻。そこに酒を持った常が昨日の詫びといって訪れる。常に詳細を説明。常も伊三の後を追う。

乱闘が始まろうとしている。常が駆けつける。ステッキ松は常にすごまれ、川縁へ連れて行かれ、挙げ句の果てにぼろぼろの姿になって、手下たちの前に現れる。本来ならワル役のステッキ松。いつもステッキを持っているのでこの名前が付いているのだが、冴えない外見から強面とはほど遠いことが判る。このギャップが可笑し味を出す仕組み。重要な役なので、副座長級の役者が演じる。飛龍劇団では春之介副座長が。そしてたつみ演劇BOXでは愛飢男さんだった。長屋の立ち退き同意書を伊三に返したステッキ松。土場の計画は諦めるという。

喜んでいる伊三と妻のところへ、父がやって来て二人にドスを振り上げる。常に申し訳ないと言って。それを止めた常。伊三こそが二代目を継ぐべきだと言明、自分は旅に出る。

芝居唯一の「情味溢れる」(?)シーンが最後に。小寅丸さん、おみごと。常が旅に出るのに自分も付いて行くという。小寅丸さんがあまりにお上手なので、涙とはあまり縁のない私までホロリとしてしまった。芝居を完全に持って行っていた小寅丸さん。この方、「自分が目立つ」という強烈なエゴがないのに、目立つ。上手いから。

それにひきかえ、妻役の美佳さん、いくらなんでも無理がありすぎ。太っているだけではなく、どうみても初々しさにはほど遠い。芸も褒められたものではない。もっと他の人選があっただろうに、単に座長夫人というだけで、この大役。座長の「贔屓目」でしかないのでは。

<舞踊ショー>
「雪之丞のつたないブログ2」さんのブログに舞踊ショーの全曲の写真が掲載されていた。完璧なもの。それにこれ以上ないほどきれい。で、リンクさせていただきます。ありがとうございます。

第一部
群舞  「男すっとび東海道

大和  立ち 「月光花

春之介 たち 「ほろ酔いブルース

飛龍 立ち  「男泣き」

群舞 「煌めきの河」
全員がそろったこの舞踊、まさに硬派の面目躍如。飛龍劇団ならではのもの。
加えて照明に新しい工夫が。きらびやかでいながらも、どこか鋭さが。硬派たる所以。

第三部
舞台中央奥から客席奥に向けて発するグリーンのライト。強烈だった。効果抜群。照明は京橋公演以上に洗練されていた。

群舞  「かぐや」
傘を持って。

春之介 立ち 「浮世」

飛龍  女形  「狭霧の宿」

小寅丸  立ち 「さよならにも意味があって」
独特のスタイル。さりげなくても上手さが全身から。

鹿島順一  立ち 「役者道」
所作ひとつひとつが丁寧。踊りの向こうに蛇々丸さんがみえてしまう(スミマセン)。

明日香   「春」
成長振りに驚いた。

大和  女形 「酒供養」
彼も腕を格段に挙げていた。

大輔  立ち  「戦の道」
ダイナミズム全開。

あさり  「さよならの彼方へ」
ちょっと痩せられた?

天音   「山辺に向かいて」
自分の立ち位置をよりしっかりしたものに。

飛龍  歌  「夜空」

順一 ・あさり・まお  「急がば回れ

春之介  女形  「くだしゃんせ」
女形、すてきです。いろっぽく、かわいい。

飛龍 立ち  「酒の川」

三佳  「鴎を売る女」

三之助  「昭和男道」

ラスト  「情熱大陸
全員で。艶やかだった。ラスト舞踊に情熱を注いでいるのが、よく分かる。