yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

いざミラノへ

この3月、ニューヨークかロンドンへ芝居を見に行こうと予定していたのだが、上手くチケットが取れなかった。3月は微妙なシーズンでリーズナブルなチケットがなかった。ここしばらくチケットを確保するのにあちらこちらの代理店を当り、かなりうんざり。ネットのサイトでOKになっても、実際にはもう予約で一杯なんてものが多々。その中でHISが提供しているミラノ行きチケットは6万円という破格値。それもエールフランス・ANAの共同運行便でミラノまで再短時間。もちろんこれに燃料費が加算されるので13万円弱にはなるのだけど、昨年のロンドンへ行った折のチケット(これもHISで取った)より5万円ばかり安い。3月6日に伊丹を出て、成田、パリ経由でミラノ。ミラノを出るのは13日で帰国は14日になる。もっと滞在したいのだが、会議やら保護者会やらが入っているので、これが目一杯。

ホテルはミラノ・スカラ座の近く、つまりドゥオーモ地域のホテルをBooking.comというサイト経由で取った。

目的はもちろんオペラと芝居を観ること。さっそくスカラ座のサイトでチケットを取った。このサイト、イタリア語のものしかない。プラハの観劇サイトが英語版をもっていたのとは大違い。チェコ人のefficiencyにあらためて感心した。イタリア語はちんぷんかんぷんなので、Google translatorにかけた。殆ど問題のない英語に訳してくれて、感激。

スカラ座のオペラは二つ観る。『Il trovatore(吟遊詩人)』と『La sposa dello zar(皇帝の花嫁)』。バレエは『Jewels』。心配なのは字幕があるかどうか。プラハでは英語とドイツ語の字幕があった。ミラノも観光客が世界中から来るのだから、英語字幕くらいはあるだろう。オペラは開始時刻が午後8時。体力がもつかどうか、いささか心配。

オペラ、バレエ以外の日はピッコロシアターで芝居を観る予定。こちらもイタリア語のサイトはあり、予約できるのだが、まだしていない。ロンドンでもそうだったけど、その日の朝ボックスオフィス窓口に行くと案外良席があったりする。思案中。それにしてもイタリア語のみなので、かなりストレス。

ヨーロッパの芝居の原型というか、本家というか、源流というか、そういうものの一つがイタリアの「ピッコロシアター」。もうほとんど残っていない中、唯一ミラノがそれを保持している。もともと旅芝居だったのだが、その形態でなくなって久しいという。今では国ではなく自治体がそのパトロンになっているとのこと。もとのパワーは大分失われているに違いないけど、一体どんなものか知りたい。今かかっている芝居の解説をGoogle translatorにかけると、どうも実験演劇、小劇場的な芝居が多いようである。

私が滞在中に舞台に乗っているのは二つ。『R III - Riccardo Terzo』と『Troia’s Discount』。最初のものはもちろんシェイクスピアの『リチャード三世』だけど、かなり実験的なアダプテーションになっているよう。後者はウェルギリウス原作、『アエネイアス』中「ニススとエウリュアルス」のようである。双方とも古典中の古典だけど、かなり換骨奪胎されているのが、サイトにあげられている写真から察せられる。