yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

ハンパないロンドンの物価の高さ、でもそれを補ってあまりある便利さ

以前、1ポンドが200円超えの頃に毎年のようにイギリス旅行をしていたので、今のレートはありがたい筈なのだが、あまりピンとこなかったのは、物価の高さのせいだろう。とくにロンドンは世界一物価が高いといわれる東京を、はるかに凌いでいた。実感としてである。

なにしろ地下鉄の最低料金(ゾーン1)でも正規では4.3ポンド。1ポンド150円で換算すると645円!大阪の地下鉄の初乗りが200円であることを考えると、いかに高いかが分る。ニューヨークの地下鉄はたしかもっと安かった。アメリカの大都市の公共交通機関の料金は比較的安い。フィラデルフィアでも2年前は1トークン1.3ドルだった。これは日本より安い。

ロンドンで地下鉄を使わざるを得ないのは分っていたので、『地球の歩き方』を買い、下調べをした。以前にあった1日乗り放題のパスもあったけど、もっと便利な「オイスターカード」なるものが発行されていることを知った。日本のJR、私鉄で採用しているプリペイドカードである。ロンドンに着き、ヒースロー空港からエアポートエクスプレスでパディントン駅まで行き、そこから地下鉄でホテルまでの移動をするのに、パディントン地下鉄駅でそのオイスターカードなるものを手に入れた。普通はブルーのパスなのだが、なんでも地下鉄開業150周年記念ということで、以下のようなものになっていた。プラスチックのカバーと一緒だったが、それにも開業記念のロゴが付いている。


カード代で5ポンドチャージされるが、最初に入れていたのが不足するかなと心配になったら、各駅のスクリーン式の券売機(券売機はすべてこれ)で補充できて、きわめて便利。日本の券売機よりずっと効率がよかった。

地下鉄は鉄道網のDLRと相互乗り入れをしていて、ロンドンシティ・エアポートを使った折には、その便利さに感心した。ロンドンのど真ん中は地下鉄、バス、車でごった返しているが、それをとりまく大ロンドンは、いわば未来都市のデザインのもとに、便利な交通網が広がるように企画されているのだ。このあたりのこと、『地球の歩き方』にも詳しくなかった。情報が古いのだと思う。だれか補足しておいて下さい。

それともう一つ、東京が負けていると思ったのが、その合理性。なんでも東京では東京メトロと都営地下鉄との間にあった、猪瀬知事が「ばかの壁」といっていたホームの仕切り壁がやっと取り除かれたそうだが、ロンドンでは最初からそういう壁はない。地下鉄とDLRの乗り継ぎの便利さ。階段、もしくはエスカレートを1本のぼるだけの乗り継ぎである。また、東京のように地下鉄の同名の駅なのに、乗り換えに延々と5分以上も歩かされるということもない。非常に分りやすい表示があり、たしかにナガーイ、ロンドン名物のエスカレーターを昇ったり降りたりしなくてはならないけど、延々と歩かされることはない。行き先も東西南北を使って示されるし、来る列車の終着駅が電光掲示板に示されるので、間違うことも、迷うことも少なくてすむ。その合理性に感心したプラハの地下鉄は、このロンドンのスタイルを真似したんだなと分った。

食べ物、とくに外食の値段は高かった。東京なんて目じゃないくらいの高さだった。ネットにはいくつもロンドン在住の人の「外食」情報が出ていたが、彼らはあまり高いとは考えていないようだった。彼らにとってはその物価の高さが常態のため、あるいはレート換算をしないので、「ちょっとした食事がこんなに高い!」という実感がないのだろう。何泊もロンドンで滞在するなら、それなりの出費を覚悟しておかなくてはならないだろう。