yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

「天下人と天才たちの器 〜茶道具 超名品!驚きの美〜」日曜美術館 2月17日

背景のお花がすばらしい。フラワーアーティストの加藤淳さんが生けている。写真を使わせてもらうが、画面からみるとこの写真より明るい感じで、華やかさがひとしおだった。

NHKサイトからの画像が以下。


対照的に今日の美術品は渋い茶道具。利休と織部の作品が中島誠之助さんの解説で紹介された。あの「鑑定」で有名な方だが、いつもは淡々としたように見受けられのに、織部の「破袋」を紹介する段になると、お顔を紅潮させて熱く語られた。

たしかに魅力的な作品。いわゆる普通に美しいというのではなく、その題通り破れた様になんともいえない生命力、ダイナミズムを感じてしまう。陶器が表現できる不協和音を最大限に鳴らし、こちらに迫ってくる。と同時に、何か懐かしげな感じで、みている側を拒絶することはない。五島美術館にあるとのことで、機会があればみに行きたい。

もう一つ圧巻だったのが「アートシーン」での「オリエント美術」の品々。丸の内の出光美術館で公開中とのことなので、東京に行った折にみてきたい。特に印象的だったのが「女性土偶 イラン 前10〜6世紀」と「金彩鉢 東地中海地域 前3〜2世紀」。土偶は日本のものにも通じる形状で、どこかユーモラスでほっとさせる。神と人との垣根が低く、神と「親しく交流していた」であろう古代人のパワーがみなぎった作品。「金彩鉢」の方はもうりっぱに美術品。

以下が「金彩鉢」に付いた美術館の解説。

ローマ時代に誕生した「吹きガラス技法」は、ガラスの生産と用途に画期的な革新を興しました。2000年を経た現代でも私達は吹きガラス技法を使っているのです。吹いてガラスを製作するため原材料のガラスが少なくても一つの製品ができたのです。また吹くことによりガラスが薄くなるため、透明というイメージを持つようになったのです。安価なガラス製品は、ローマ市民の日常生活に不可欠な素材となりました。透明なローマ・ガラスの作品を通して当時の高い技術をご紹介します。

技術にも驚いたが、それよりもその美しさに目を見張った。映像では写真よりもはるかに繊細かつ華やか。とくにガラスの間に埋め込まれた金の輝きが、派手すぎず、かといっておとなしすぎず、絶妙のバランスだった。それにしてもガラス製品がこの時代に「普段使い」だったとは。地中海文明のグレードの高さを思いやった。