yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

オペラ『カルメン』より「ハバネラ」in 「題名のない音楽会」1月6日

たまたまつけたテレビで「題名のない音楽会」を放映中だった。佐渡裕さんが去年11月にイタリアのトリノ王立歌劇場で『カルメン』を指揮したことを知った。以下番組のプログラム。

(プログラム)
1)ルイジ・モルフィーノ 「Sacrum Convivium」
  合唱:トリノ・グイド・ダレッツォ・アカデミア合唱団

2)ブルーノ・ベティネッリ 「Domine Convertere」
  合唱:トリノ・グイド・ダレッツォ・アカデミア合唱団

3)G.ビゼー オペラ『カルメン』より「ハバネラ」
  歌:アニタ・ラチヴェリシュヴィリ
  演奏:トリノ王立歌劇場管弦楽団

2012年11月、イタリアが誇る名門歌劇場であるトリノ王立歌劇場でオペラ「カルメン」を指揮した佐渡裕が、音楽はもちろん食やサッカーなど街の歴史と魅力を存分に紹介する。
 佐渡がまず訪ねるのは、トリノに古くからある教会『聖フィリッポ・ネーリ教会』。専属聖歌隊にインタビューし、歴史ある合唱団の厳かな歌声に耳を傾けながらイタリアに受け継がれる「歌心」に触れる。
 後半は、カルメンの主演歌手、アニタ・ラチヴェリシュヴィリとともにオペラの見どころを紹介しつつ、名門歌劇場の歴史を紹介する。 

番組の中のトリノの教会で聖歌隊の歌も感動的だったけれど、やはりほんの一部紹介された『カルメン』の舞台が衝撃的だった。斬新な演出、それこそ『ウェストサイド・ストーリー』のようなアメリカのちょうど70年代を思わせる演出だったのだが、去年プラハでみた『カルメン』の演出にも通じるものがあった。こういう前衛的な趣向が主流になりつつあるのかもしれない。

中でももっとも感動的だったのはカルメン歌手のアニタ・ラチヴェリシュヴィリで、とにかくパワフルですばらしかった。エキゾチックで野性味溢れるその大柄な体躯、外見は「これぞカルメンの歌い手!」と思わせるに十分だった。ソプラノの歌声をそんなには美しいとは思わないのだけれど、メゾソプラノ、アルトのアリアには感動してしまう私としては、まさにツボだった。


彼女についての日本語のサイトがあまりなくて、"Anita Rachvelishvili"で検索をかけてみて、英語のサイトをみつけた。2011年9月の記事である。シアトル・オペラのサイトである。それによると2009年にミラノスカラ座で、そして2010年秋にMETでもカルメンをやっているようである。またシアトル・オペラでもカルメンを演じたようである。グルジアの出身でオペラとは縁のない家庭で育ったのだが、歌うことが好きだったので父親がボイスレッスンをうけさせたのが、この道へ入るきっかけだったという。その後ミラノスカラ座付属音楽学校で訓練を受けたとのことだった。グルジアにも古いオペラ劇場(Tbilisi劇場)があり、新しい劇場(Kutaisi劇場)もできたということである。

スカラ座での『カルメン』の前に6ヶ月に渡って、かってマリア・カラスを訓練した教師のコーチをうけたとのことだった。MET公演は予定されていた歌手の妊娠で、彼女に役が回って来たという。

この演目の一番好きなところはと問われて、即座に「ハバネラ」と応えているのが興味深い。まさにカルメンという女を最も良く表現しているからだろう。カルメンがどういう人物だったかという、彼女の「心理学的」解釈も面白かった。とても的確!まさにカルメンになりきるのにこれ以上望めないほどの歌い手だということが分った。


今年、トリノ王立歌劇場歌劇団が来日予定だと言う。この『カルメン』を彼女の配役で聴きたいと願っている。