yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

劇団花吹雪 桜真之輔さん誕生日公演@朝日劇場 5月14日昼

真之輔さま、22歳のお誕生日おめでとうございます。

お芝居は真之輔さんが主演、森の石松を演じる『森の石松 金毘羅代参』でした。「お芝居に力を入れる」と熱を込めて語られた真之輔さんらしく、お芝居から始まりました。全部で6場の長丁場でしたが、長いとはまったく感じませんでした。

この「金比羅代参」は広沢虎造の浪曲、「石松代参三十石船」からのもののようです。確かに第1場の舞台は船の上での石松と乗客とのやりとりーー「江戸っ子だってね」、「神田の生まれよ」、「食いねえ、食いねえ、すし食いねえ」ーーはそのまま浪曲からきたもののようです。ちなみに、30石船とは、「淀川を大阪天満橋付近から京都の伏見までを往復していた船」です。

清水への帰路、石松は近江草津の御幸山鎌太郎親分から先年病死した次郎長の妻への香典として100両を預かる。しかし、遠州浜松で、都鳥吉兵衛三兄弟(春日さん、寿美さん、京之介さん)に預かった100両を狙われる。彼らは石松に100両を3日だけ貸してくれと泣き落としをかけ、まんまと100両をせしめ、その後は返す気振りもみせない。騙されたと気づいた石松だが、時すでに遅かった。今度は返すからと誘き出された山中で次郎長の敵のやくざ一味とそれを加勢した三兄弟に斬られる。

かっての兄弟分(春之丞さん、その女房をあきなさん)のところに逃げこむが、やっぱり清水に帰ると言って兄弟分が止めるのもきかず出て行く。しかし待ち伏せしていた三兄弟と先ほどの一味に閻魔堂の前で惨殺されてしまう。その報を聞いた次郎長は復讐を誓う。

最後の場は凝っていました。春之丞さんのアイデア(?)だったのでは。

幕が降りている、そこに殺陣師(なにわ三国志)の人たち6人が花道より順番に出てきて、幕に向かって横一列に座る。幕が開くとそこには清水次郎長一家の強者が控えている。ここでライトが次郎長一家に当たります。逆光でハーローが出ていて、おごそかな雰囲気です。彼らが進み出て、悪者たち(殺陣師の方々)をばっさりと斬って幕。カタルシス度満点!

真之輔さん、閻魔堂前の立ち回り、毎日公演後に体育館を借りてずいぶんと稽古を重ねられたようです。かなり長丁場の殺陣シーン、さぞ大変だったと思います、でも、みごとに実りましたね。よかった!

芸熱心、そして負けん気が強い、これからまだまだ伸びて行かれるであろう、22歳万歳!それにしてもお若い。前途洋々、ホントにウラヤマシイ。

第2部 舞踊ショー

真之輔 女形  「?』 藤色の着物、 桜の枝をもって。あでやかでした。
春之丞 立ち  「夢桜」 黒着物に赤いかつらでセクシー。刀を持って。
真之輔 女形  「 一人寝の子守歌」 人形振りを取り入れて。黒に白い小さな水玉模様の着物。
愛之介 立ち  「エレジー 」 黒着物に赤い帯、その上に 黒マントを羽織って。
真之輔 女形  「たまゆら」 女性3人は真っ白な着物。真之輔さんは 薄ピンクの着物御殿女中風
真之輔 女形  「Will」 鹿鳴館風黒ドレス、 貴婦人風。
恵介 女形   「 ?」
松 ノ介  立ち 「 龍神」 黒着物に黒ハチマキ。
梁太郎  立ち 「望郷じょんがら」 白にグレイ/黒 の模様入りの着物、 長髪、それに扇を持って。
真之輔  立ち 「サライ 」 グレイに白黒花もようの着物、 扇を持って。こういうのが一番真之輔さんらしい。
春之丞 女形   [Shake It Up] かわいかった!
春之丞     「夢見る少女でいられない」白いドレスで。
春之丞/真之輔  それぞれ、赤/白 のドレス姿、それにはげ鬘って!花吹雪ならではの「名物」。こういうの、スキ。
京之介 立ち   「神奈川水滸伝」あいかわらず、これぞ粋の極地。
寿美   立ち   「 影法師」 黒着物に黒マントで。
ラスト      「光線」全員 紋付袴 で白い布の幟を振って。

春之丞さんの(フェイクの)三味線伴奏がつきました。ご愛嬌。

「オモロイ」春之丞さん、口上でもおもしろかった。客席に向かって「真ちゃんがな、がんばったのは事実やけど、それも周りの支えがあったからやで。なっ?」と賛同を求められると、客席から拍手が。得意げな春之丞さん。

全体的にライトを暗めに設定しておられました。キメドコロでさっと天井から、前方からのライトが当たるというやり方、「神々しさ」を効果的に演出されていました。