yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

劇団花吹雪@朝日劇場 5月5日

第1部ミニショー

群舞   「三吉橋界隈」 男性4人、 旅役者を歌ったもの。途中から真之輔さん参加
かおり 「女とお酒のブルース」
真之輔 「一本締め」
あきな 「三味線師ロンリーブルー」
春之丞 「ええじゃないか」
ラスト 「ドンパン節」春之丞さん、いつもの女形のカワ・キレイなバージョンはなく、立ちでした

第2部 芝居 『嵐の中の藤太郎』

第1場 BGMが驚いたことにヴァイオリン曲! でも曲名分からず。
茶店で土地のヤクザ、白川一家代貸しをしている高岡義三郎(京之介さん)が、赤ん坊を抱いて行き倒れた女(かおりさん)を助ける。女の話によると、旅に出たまま帰らない夫、身延の藤太郎を探して旅をしているのだという。気の毒に思った義三郎は自分の家に来るようにという。

第2場
7年経過。旅姿の男が茶店の店先で土地の佐平一家のやくざものに絡まれている男の子を助けてやる。身なりから貧乏だと分かったので、男の子に1両恵んでやる。名前を聞くと藤吉だという。はっとする男。実はこの男こそ、身延の藤太郎だった。男の子のあとをついて行きそうになる藤太郎。それを茶店奥から出てきた男が止める。それは白川一家の若親分、宗五郎だった。自分の身元を明かした藤太郎に宗五郎は、今では彼の妻は義三郎の女房になって、親子三人仲良く暮らしているという。それでもあと一目子供の顔をみたいと言って、藤太郎は子供の後を追いかけて行ってしまう.

第3場  BGM:Death of Titanic
義三郎の家。義三郎は今では病の床に臥せっている。藤吉が帰ってきて1両をみせる。お菓子でも買いに行けといって、妻と藤吉を送り出す。そこへ宗五郎がやって来た。その姿に尋常ではない雰囲気を感じた義三郎だが、その身体ではどうしすることもできない。実は白川一家の親分、宗五郎の父は佐平一家に殺されていた。宗五郎は敵討ちに出かけたのだ。不審に思いつつも宗五郎を見送る義三郎。

彼のところに宗五郎から手紙が届く。ただし、暮六つまで読まないようにという伝言があった。でも胸騒ぎがしたので、封を破ってしまう。案の定、宗五郎は出入りに出かけたのだ。あわててあとを追う義三郎。

帰宅した妻は手紙を読み、事情が分かった。そこへ藤太郎がやってくる。元妻に向かってお前は責めないがせめて自分の子供に会いたいという。子供には会わせることができないと断る元妻。そこへ藤吉が帰ってくる。母に向かって「このおじちゃんが助けてくれた」という。そしてかいがいしく藤太郎の世話をやこうとする。そんな藤吉に藤太郎は、「おまえ、チャンが好きか」と尋ねるが、藤吉は「うん」と答える。

元妻は佐平一家の果たし状を藤太郎にみせて、藤太郎に夫の助太刀を頼む。「そんなことがよくもいえたものだ」と怒る藤太郎。その藤太郎に向かって、「藤吉を不憫だとおもうなら、助太刀して欲しい」とすがりつく。悩む藤太郎。

決心を固めた藤太郎。藤吉に向かって、「お前の大好きなチャンだけは助けてやる。」と言って、飛び出して行く。

第4場  BGM:「コスモゼロ発進」
果たし場では宗五郎とそれを追ってきた義三郎が佐平一家と闘っている。苦戦である。そこへ藤太郎がやってきて助太刀をする。佐平一家は三人に破れる。

藤吉とその母が駆けつけてくる。藤吉は怪我をした藤太郎の怪我の手当をする。それを見守る義三郎と宗五郎。それでも宗五郎は藤太郎が藤吉の父であることを明かさない。

凶状持ちになった藤太郎は再び旅に出て行く。このときのBGMは「少林足球」のオープニングテーマ。

芝居全体のテーマとしては、元妻が他の男の妻になっているという男女間の悲劇というよりは、子供との再会と別れということになるのでしょう。今までに見てきた大衆演劇のお芝居にこの傾向が強いようです。おそらく観客の多数が年配者ということで、男女間の軋轢よりは「子別れ」のテーマの方が心情に訴えやすいからでしょう。九州系劇団でこの「子別れ」を感傷的に演じる傾向が強いように思います。ただ私としてはその重さとしつこさがイヤで、敬遠していました。でも春之丞さん、比較的アッサリと演じられて、そこがよかった。それが逆に「リアル」に感じられました。

子役が今までいなかったということでここ十年ばかりはできなかったお芝居だったと、寿美さんが口上でおっしゃっておられました。子役をやれるお子さん二人の入団で可能になったとのことです。願わくば、他劇団にない新しい解釈でやっていただきたいと、個人的には思いますが、でも観客受けを考えるなら「重く」演じた方がいいのでしょうか。このあたり実際の観客の反応を知りたいです。現実の世界では家族関係が希薄になっているといわれているのを受けて大衆演劇のキャッチフレーズで「家族の絆を再認識する」なんてのがあると、「えっ、そんなん幻想ちがうん?』って思う天の邪鬼の私としては、どうも「子別れ」にはなじめません。

春之丞さんがこの「子別れ」を舞台に乗せられた際、BGMに情に訴えかける演歌ではなく、イケイケドンドン的なものを使われたのは、私には救いでした。実験的な試みをされているのですね。斬新でした!

第3部 グランドショー

群舞 全員  「浮かれ節 」
春之丞:女形 「大阪純情」  カワイイ!
梁太郎 :立ち 「風蓮湖
真之輔:立ち 「空が空」 長髪 扇をもって。伸びやか
春之丞:女形  「?」 遊女姿 花魁 赤着物 すっぽんから
恵介:女形  「 なだそうそう」 ピンク花髪飾りが愛らしい
春之丞・真之介 「あぐら酒」
松ノ介:立ち  「旅笠道中」 股旅姿
愛之介:立ち  「夢の花道」 袴踊り
真之介 松ノ介・かおり 「会いたかったぜ」
松ノ介さんがハゲかつらで。女を挟んでの三角関係と思わせて、最後に真ちゃん、松っちゃんが仲良く手をつないで退場。かおりさんが「えー」と叫ぶのは、私たちも同じ。こういうのホントに花吹雪ならでは。大好物!
京之介     「酒は男の子守歌」
春之丞:立ち  「恋マンダラ」
黒い着物に役者絵が全面に入った羽織。鬘は「お梶」で藤十郎かぶるもの(種類がわかりません)。倒錯的、色っぽさの極地。こういうのも完璧春之丞ワールド!
寿美:立ち  「六甲おろし」一番笑えました!
ラスト   「真夜中過ぎの恋」
バックは銀を貼った鏡のような衝立て5枚。その間を縫うように舞踊ショー。BGMは「真夜中過ぎの恋」から「ホンダラ行進曲」に。そしてまた「真夜中過ぎの恋」へと。

ああ!花吹雪だ!本領発揮です。この突き抜け方が春之丞さんなんです。楽しかった!満腹。