yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

芝居『やくざの恋』伍代孝雄劇団@朝日劇場 1月13日夜

お芝居は『やくざの恋』。喜劇でした。

やくざの親分、まむしの権九郎(座長)が子分たち(美明さん、つかささん)に、百姓のお里ばあさん(諒さん)の娘、お菊(めぐみさん)をかどわかしてくるようにそそのかしている。あやうく連れ去られそうになった娘を助けたのが旅をかけているやくざの半四郎(瑞穂さん)と亀吉(信之さん)だった。感謝するお里。自分の家に招待する。

お里の家にはお菊の姉のおまん(一也さん。面白メーク)がいたが、彼女は幼いときに罹ったおたふくかぜが原因で、少々足らない。やたらと半四郎に色気をふりまくので、半四郎は嫌がっている。

お里の家に行く道々、半四郎は自分の死んだ女房がお菊にそっくりだったので、一目ぼれしてしまったという。そして亀吉に恋の取り持ちを頼むが、亀吉もお菊が気にいっているので、承知しない。でも、半四郎が余りにも本気なので、亀吉は取り持ちをすることを引き受ける。

恥ずかしくて直接お菊には気持ちを伝えられないという半四郎、亀吉に何か良い手立てはないかと頼む。亀吉が考えたのは、衝立をたて、それごしに半四郎が自分の思いをお菊に伝えるというものだった。

お菊がやってきたので、亀吉がさっそく予行演習をすることにする。衝立の向こうにお菊を置き、こちらの言うことにYESならトントンと2回鳴らす、NOなら3回鳴らすということを、お菊に確認する。

急いで半四郎を呼びにゆく亀吉。そこへ運悪くお里がやって来て、お菊におかずを近所の老人に届けるようにいう。お菊はYES/NOのときの鳴らし方を母親に教えた上で、届け物をもって出かける。衝立の後ろに隠れる母のお里。

そうとは知らない半四郎。喜び勇んでやってくる。「俺のことが好きか」と問えば、衝立の向こうからトントンと2回の合図があるので、有頂天になる。「歳の差なんて、関係ないよな」と、何度も念を押す。

半四郎はこの結果を亀吉に知らせようと奥に引っ込む。衝立から出てくるお里。悦びで満面の笑みを浮かべ、奥に引っ込む。

半四郎と亀吉が権九郎一味からお菊を守るために、寝ずの番をすることにしている。交代ということで、亀吉が寝ていると、そこにおまんが忍び込んでくる。あわてて逃げる亀吉。

そこへ、権九郎が手下を従えてやってくる。暗闇の中の立ち回り。灯りがつく。権九郎は自分が女房に欲しいのは姉のおまんだというので、ずっこけるみんな。しかも、お菊も思い人が亀吉だというので、またずっこけてしまう。

二組のカップルが退場するあとに、残された半四郎。そこへ満艦飾に着飾ったお里が登場。「歳の差なんて」といいながら、半四郎に迫る。仕方なくお里に引かれて退場する半四郎で幕。

楽しかったです。こんなにイケイケの喜劇なのに、それを味わえる観客の数が少なかったのが残念です!