yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

円高は続くか

勤めを辞めてアメリカの大学院の博士課程に入ると決めたときから、貯金のほとんどをドルに替えた。当時の相場は確か1ドルが140円前後だったと思う。授業料、生活費は当然ドルで払わなくてはならないから、仕方なかったのだけど、授業料に関してはTAをしたのでグラントが出て(大学にどれほど感謝していることか)、出費はそれほど多くはなかった。帰国してもアメリカの銀行口座はそのままにしてきたので、為替レートは常に気にかかってきた。

現在の1ドル80円という円高水準では、心穏やかでいるのは難しい。アメリカで使う分には関係ないのだけど。でも、現在の円高ほどの経済力が日本にあるとは到底思えない。これはアメリカで長く暮らした実感である。

アメリカに行く前に、もっていた日本の株は大損を承知でほとんど売り払ってしまった。いくら小額だったとはいえ、やっぱり無念だった。結果的には売っておいて良かった。日本の株式は低迷状態が続いているから。

私はお堅い研究者には似合わず(?)実は株が大好きである。損ばかりしているけれど。射手座特有の(星座のせいにするのはおかしい?)山師、よくいえばリスクテイカーの素質を持っているので、売買のタイミングを計るスリル大歓迎なのだ。株の魅力はそれだけではない。予想があたるときの快感は何ものにも代えがたい。世の中で何が起きているのか、何が今ホットなのか、人は何に惹き付けられているのか、どんなパラダイムシフトが起きているのか、等々、これらすべてを反映するのが株と株価なのだ。

アメリカでの大学院生活が2年目に入ったとき、その前の年はアサインメントをこなすので青息吐息だったのに対し、少し余裕ができた。そこで大学のビジネススクール(ウォートンという全米一のビジネススクール)の図書室専属コンピュータが図書館では一番速いと当りをつけ、朝は8時半からその前に陣取って株の取引を1時間ばかりしていたことがあった。額はもちろん小額だったけど。「今日は50ドル儲けたから何かおいしいもの食べよう」なんて他愛ないことを考えていた。ホントに何を考えていたんだか。

博士論文だけを残して日本に帰国すると決めたとき、日本での就職が難しいと予想しデイトレーダーになろうと本気で考え、馬渕一さんのセミナーを受けた。あっけなく元の大学が雇ってくれたので、「幻のデイトレーダー」となってしまったのだけど。残念。どうもパワーダウンしてしまったような気がする。人間、緊張感をなくすとダメになりますね。

それで今回の円高である。日本経済の惨状と「借金」をみれば、近いうちにとてつもないインフレが起きるような気がする。インフレヘッジの最強のものは不動産、株などだから、持っている円をすべてドルに替えて、アメリカ株を買おうと考えている。アメリカにオンラインの口座(Ameritrade) はあるし、アメリカ株の取引はそこでしてきたけれど、今度は日本のネット証券に口座を開こうかと考えている。買うのはもちろんアメリカ株。ダウ30種、そして配当の高いフィリップモリスなどの株を考えている。既に高くなってしまっているとはいえ、アップル、グーグルもいいかも。アマゾンもCEOのベゾスさんの経営理念、方針から鑑みると買いだし。日本では買いたいものが皆無に近いのに比して、アメリカ企業のなんと魅力的なことか!早くしないと、IMFが介入した1998年の韓国以上の悲惨な状態が待ち受けているような危機感を持っている。