現代演劇
このお芝居自体はいくつかの劇団で見ています。もちろん恋川劇団でも。昨年9月には恋川劇団から独立された碧月心哉さんのところで見たばかり。 純座長演じる盗人一味の小頭(こがしら)で本名、新三の悲劇性をより際立たせる演出に工夫が凝らされていました…
2015年9月、ウィリアム・シェイクスピア原作『マクベス』を蜷川が演出したシアターコクーンでの舞台の録画版。翻訳、小田島雄志。以下、主たるキャスト。 マクベス 市村正親 マクベス夫人 田中裕子 バンクォー 橋本さとし マルコム 柳楽優弥 ダンカン 瑳川哲…
「AI」、「シンギュラリティ」等の未来を先取りする、あえていえば担保にする概念、それと現代に生きる若者たち、さらには過去に「生きた」天草四郎を結びつけようとする試みはそれなりに面白かった。そのようなフューチャリスティックな事象を現代に私たち…
能を主として見る。ということで、京都観世会館での観劇が多くなりそう。元旦の「謡初」を筆頭に、「同明会」公演、京都観世会例会(2回)、片山定期能、加えて「京都能楽養成会」の若手公演も見る予定にしている。大槻能楽堂では「能楽若手研究会」の公演を…
ずっと以前、まだ純弥座長の頃に一度見て、(純弥さんでなく)純さんのうまさに唸った芝居。その後、見る機会がなかった。以前は純弥さんが夫、純さんが妻という組み合わせだった。今回は風馬さんが夫、純座長が妻。この夫婦のところに下宿している夫婦を千…
既視感はあった。でも前に見た時とは内容がかなり変えられていたよう。まだ純弥さんがおられた頃だから、ずいぶん前になるはず。でも今回の方がずっと良かった。前よりもずっとシンプルになっていた。以下、登場人物の名を控えていないので、当て推量でご容…
よかった。恋川純座長の銀平は出色。これ以上の銀平は望めないほど。長谷川伸原作のこの作品、他劇団でも見ている。どこで見てもよかった。それは原作自体の構成がきちっとしているからだろう。それと人情に訴える部分が起承転結の流れにうまくはまっている…
このお芝居を演じるのは初めてという劇団花吹雪。力のこもった舞台だった。最後のシーン、なかなか席を立たない客。と、幕が上がり、今心中したばかりの座長、春之丞さんと同じく座長、京之介さん二人が再登場。血糊にまみれた衣装のまま舞台から挨拶。大き…
「National Theater of Young Artists」という子供たちの演劇集団の舞台。主催者は元同僚のSteckler氏。ここ10年あまり、大学で教鞭をとられながら、ご自身の専門であるミュージカルを演じる子供たちを育成してこられた。年に2回の公演では常に彼がディレク…
感激した!どうしても今日中にその思いを伝えたくて記事にしている。「劇団花吹雪」で『三人吉三』を見るのは初めて。大衆演劇では小泉たつみさんで見ている。たつみ版を見たときも感激したけど、花吹雪版はそれ以上に唸った。歌舞伎もうかうかしていられな…
このお芝居は初見。さすが「花吹雪」と思わせるひねりの効いたプロット。それにお笑い満載。ぶっ飛びぶりがすごい!ここを見ると、他劇団が色褪せて見える。退屈してしまう。これが困ったこと。大衆演劇ならではの「外し」を随所に入れ込みながら、それでも…
お芝居、『伝八酒』は昨年11月の役者生活20周年記念公演のお芝居。当ブログ記事にしているので一応リンクしておく。話の筋は以下。 老舗大店の息子の伝八(京之介)は無類の酒好きで、親の作り上げた店、和泉屋の身代をつぶしてしまっているが、一向に放蕩を…
休憩なしの2時間半、きわめてインテンシブな舞台。若い役者さんばかり。しかもAll male cast。観客は予想通り若い層。私の席は中央の最後列だったので、客席全てが俯瞰できた。みなさんしっかりと前を向いて熱心に観劇しておられた。感心、感激。極上文學の…
大阪公演が初めてという「劇団新」。関東を拠点に活動している劇団。今月は鈴成り座公演。私も見たことがなくて、一度見たいと願っていた。その願いがかなった。と同時に、「劇団荒城」の真吾座長のご子息たち四兄弟も見れた!「劇団荒城」、昨年の9月に木馬…
先日の「明治の歌舞伎と散切物の風俗」の講演で、散切物芝居のテーマの一つが「志願—出郷—学問—挫折—帰郷」にあると講師の神山さんが指摘されていた。これは明治になってから出てきたものだという。その点で、散切物は歌舞伎と新劇との間にあるのだとか。学…
ジョゼフさんという方のブログに劇中劇で歌舞伎の『鏡山』(加賀見山旧錦絵)が使われているとあったのを読んでいたので、何としても見たかった。てっきり例の「岩藤の草履打ち」が見られると予想していたのだけど、見事外れ。お初が尾上の復讐をする「奥庭…
ずっと以前、新開地劇場で見て、笑い転げたお芝居。その時は『お富与三郎』というタイトルだった。DVDを持っているので、何度も見直し、その度に笑い転げている。とにかく桜春之丞さんのぶっ飛びメークが強烈。出てこられたとき、どなたか判らなかったほど。…
特別公演ということでお酒のプレゼントがあった。今、それをいただきながら記事を書いている。満足度百パーセントの舞台の余韻に浸りながら。とてもいいお酒。お芝居は『伝八酒』。ずいぶん以前に(2009—2010年)に恋川劇団、新川劇団で見ている。懐かしい人…
今後は大衆演劇では「劇団花吹雪」の舞台のみ見ることにしよう!そう思わせる素晴らしい舞台だった。ここまでの知的なレベルの高い、ウィットとブラックユーモアの効いた舞台は、大衆演劇では初めてだった。知的に大いに刺激された。先月の新開地劇場公演で…
以下、公演公式サイトからの情報と写真。 ハラハラドキドキの「離婚大作戦」! 名コメディエンヌがお届けする抱腹絶倒のノンストップ<爆笑> 喜劇!<スタッフ・出演> ロベール・トマ『DOUBLE JEU』 = 原作 福島三郎 = 上演台本・演出 大地真央、…
渡邊守章さんと木下歌舞伎主宰の木ノ下裕一さんとの対談形式のワークショップ。とはいえ渡邉さんのレクチャーに木ノ下さんが質問形式で補う形式が採られていた。私が渡邉さんをじかに拝見するのは1995年の吹田メイシアターでの『サド侯爵夫人』以来。この時…
今月の8日に彼が主演の『クレシダ』をサンケイ・ブリーゼで見たところだったので、ショックが大きい。未だに信じられない。カーテンコールが数回ある舞台、拍手が鳴り止まなかった。その都度、舞台に再登場されてお辞儀をされた平さん。ちょっとはにかんだ様…
2008年の舞台。古い感じがしないのはさすが。舞台をほとんど見ていない者にとっては、このゲキxシネはありがたい。以下、公式サイトからの情報。 新感線流ROCK活劇! 2008年夏、圧倒的人気を誇る劇団☆新感線が、東京・大阪を熱狂の渦に巻き込んだ舞台、新感…
現代に近松劇という古典を蘇らせると言う試みは評価できる。でも逆にそれに返り討ちされたという面も否定できない。古典の枠を借りつつ、そこに現代的な舞踊(殺陣)と演劇とを入れ込むという趣向だったのだろう。テンポそのもには演劇というより、ゲーム的…
映画版はすでに9月末に見ている。 今までに見てきた舞台の中で舞台装置がもっとも凝っていた。また豪華だった。ありとあらゆるメディア、とくにCG処理した映像を駆使して、一大スペクタルを展開させ、それを成功させたところは賞賛に値する。「岩」を累々と…
すばらしい舞台だった。気がついたら泣いていた。カーテンコールが3回。スタンディングオベーションも。主演の平幹二朗を始めとする男優陣が良かった。また演出(森新太郎)が最高だった。主役のシャンクを演じた平幹二朗と衣装係役の花王おさむ以外はすべて…
以下、本公演のサイトから。 大川興業 第40回本公演 作・演出:大川豊 出演:大川豊、寺田体育の日、鉄板■魔太郎、Jonny、牛越秀人、俺はゴミじゃない 特別出演:小椋あずき光が生きている!! 暗闇演劇で100円ライターの閃光が舞台、客席に飛び、日頃は使い…
衝撃的だった。大衆演劇がここまでやれるのかと。この翌日の23日に新派の『振袖纒』と『深川年増』を見たのだけど、作劇の上で、清新さの点で劇団花吹雪のいわゆる新派劇にはるかに及ばなかった。「本家」である新派のお株を奪った感じがした。川口松太郎の…
以前に一度見たお芝居。でも記事にしていないので、以下ざっとあらすじを。あわて者なので「あわての安太郎」と異名を取っている粟津の安太郎(たつみ)。旅をかけている途中に雨宿りをしたところがうどん屋。夫婦でやっている店で、あいにく亭主(愛)の方…
阪急三宮駅から徒歩で劇場まで行くつもりで早めに出たのに、阪急神戸線が止まっていて、西宮北口から今津線経由で阪神電車に乗り換える羽目に。結局20分の遅刻。しかも途中、仁川駅で阪神競馬の帰りの人、それに試合のあった甲子園帰りの人の渦に巻き込まれ…