yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

玉三郎

玉三郎&海老蔵 in「二人椀久(ににんわんきゅう)」@歌舞伎座12月24日昼の部

今月の「「二人椀久」、今後しばらくは実現しないであろう当代随一の組み合わせ。以下が「歌舞伎美人」から引用させていただいた「配役」と「みどころ」。 <配役> 松山太夫 玉三郎 椀屋久兵衛 海老蔵 <みどころ> 夢幻の中の逢瀬を描いた舞踊 大坂の豪商…

玉三郎演出の新作歌舞伎『幻武蔵(まぼろしむさし)』@歌舞伎座12月24日昼の部

歌舞伎にみえない前衛的な作品。玉三郎が演出をしただけのことはある。昼の部で一番革新的だった。斬新でシンプルな舞台背景が、玉三郎自身の舞踊、『春夏秋冬』をおもわせた。あるいは海老蔵が自主公演で披露した『はなさかじいさん』の舞台のシンプルな装…

『通し狂言 雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)』@歌舞伎座 12 月24日夜の部

市川宗家、成田屋の十八番である「毛抜き」、「鳴神」、「不動」の入った通し狂言。この演目を通しで観るのはもちろん初めて。副題が付いていて、曰く、「市川海老蔵五役相勤申し候」。『伊達の十役』のときと同様、この副題に彼の宗家としての自負が見て取…

シネマ歌舞伎『怪談牡丹燈籠』@なんばシネマパークス 12月17日

シネマ歌舞伎の『怪談牡丹燈籠」は二回目。玉三郎と仁左衛門の「伝説コンビ」の二人が演ったのは彼らが常套の「美しい男女の恋愛」などとはほど遠い、下層の夫と妻の話である。玉三郎はこの長屋丸出しのおかみさん役をこれ以上説得力がないほどの迫真の演技…

『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』十月大歌舞伎@歌舞伎座10月17日&20日昼の部

十七世中村勘三郎二十七回忌 十八世中村勘三郎三回忌 追善上記のようにこの公演は二人の故勘三郎の追善公演だった。というわけで、ほとんどの演目に十八世子息の勘九郎、七之助が出演している。昼の部最後の演目、『伊勢音頭』では以前から再度観たいと願っ…

仁左衛門・玉三郎の『菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)寺子屋』十月大歌舞伎@歌舞伎座10月20日夜の部

「寺子屋」は『菅原伝授手習鑑』の一段でしかないが、単独で板に乗ることの最も多い演目のひとつ。松王丸と源蔵との「confrontation」が最大のみどころ。加えて、「主のために自らの子供を犠牲にする」という(おそらくは)現代人には理解できない封建精神を…

坂東玉三郎襲名50周年記念特集『芸術新潮』2014年6月号

先月東京に行った折に教文館でみたこの号、帰宅してからアマゾンで買った。ずっと保存したい特集号。芸術新潮 2014年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/05/24メディア: 雑誌この商品を含むブログ (2件) を見る中にある写真は2012年の南座公…

通し狂言 『夏祭浪花鑑』七月大歌舞伎@歌舞伎座7月14日第一部

以下松竹の「歌舞伎美人」サイトから。 お鯛茶屋 住吉鳥居前 三婦内 長町裏 団七内 同屋根上 <配役> 団七九郎兵衛:海老蔵 三河屋義平次:中車 一寸徳兵衛:猿弥 琴浦:尾上右近 お梶:吉弥 玉島磯之丞:門之助 おつぎ:右之助 堤藤内:家橘 釣舟三婦:左…

坂東玉三郎特別舞踊公演 地唄三題@京都南座6月20日

一、 『鉤簾の戸』 (こすのと) 二、 『黒 髪』 (くろかみ) 三、 『鐘ヶ岬』 (かねがみさき)このチケットをとってくれた友人に大感謝。玉三郎本人の舞踊の最高峰だっただけでなく、日本舞踊の最高峰。どれだけ褒めても褒めたらないほど素晴らしかった!…

仁左衛門・玉三郎のシネマ歌舞伎 『怪談 牡丹燈籠(ぼたんどうろう)』@塚口サンサン劇場9月7日

2007年10月、歌舞伎座での公演を収録したもの。以下が松竹サイトから採った詳細。 <スタッフ> 演出:戌井市郎 脚本:大西信行 原作:三遊亭円朝 <キャスト> 伴蔵:十五代目片岡仁左衛門 三遊亭円朝/船頭/馬子久蔵:坂東三津五郎 萩原新三郎:片岡愛之助 …

坂東玉三郎特別公演 『日本橋』@日生劇場 12月15日

泉鏡花 作 坂東玉三郎 演出 齋藤雅文 演出<登場人物>稲葉家 お孝 坂東玉三郎 瀧の家 清葉 高橋惠子 葛木晋三 松田悟志 笠原巡査 藤堂新二 五十嵐伝吾 永島敏行公式サイトのチラシ写真をお借りする。 以下<公式サイト>からの「解説」と「あらすじ」。 <解…

『瞼の母』in 「九月大歌舞伎、六代目中村勘九郎襲名披露」@大阪松竹座9月3日

大衆演劇ではおなじみの演目。それまで「長谷川伸なんてお涙頂戴の権化」とバカにしていた(すみません、なんという傲慢)私の評価を覆した。それ以降、いくつかのヴァージョンで観て来たし、長谷川伸の原作も読んだ。大衆演劇では上演時間の制限上前半をカ…

玉三郎の「阿古屋」 in「壇ノ浦兜軍紀」坂東玉三郎特別公演@南座6月24日千秋楽

玉三郎丈、先月よりも少し痩せたようだった。細そりとした感じが今回の阿古屋の役に相応しい。なんでも今回の公演は「六波羅蜜寺開山1050年記念」の公演ということで、寺縁の演目が選ばれたようである。「阿古屋の琴責め」としてあまりにも有名な演目だが、…

『ふるあめりかに袖はぬらさじ』@南座5月27日千秋楽

玉三郎十八番の芝居らしいのだが、初めてみた。玉三郎は最近はあまり「大歌舞伎」で見かけないと思ったら、活動の場をこのように移していたのだ。さすが玉三郎である。あくことなく新しいことに挑戦し続けているのだ。サイトのパンフレットからの玉三郎の写…

『海神別荘』シネマ歌舞伎@京都南座5月5日

泉鏡花の戯曲を玉三郎が演出・主演したもので、舞台映像である。 以下にシネマ歌舞伎公式サイトからの写真を転載させていただく。 2009年7月の歌舞伎座公演を録画したもので、美女役の玉三郎の相手に海老蔵、脇を澤瀉屋一門の笑三郎、猿弥、門之助が固めて…

山鹿の千人灯籠まつりと「よへほ節」

八千代座の玉三郎舞踊公演まで時間があったので、「山鹿灯籠民芸館」で山鹿灯籠に立ち寄った。この公演のちらしに灯籠を被った玉三郎さんの写真がある。 とてつもなく重そうにみえるけれど、紙細工で軽いそうである。紙に糊で金箔を貼っている。この民芸館で…

坂東玉三郎特別舞踊公演『春夏秋冬』@八千代座11月4日夜の部

舞踊がここまでの哲学的な内容と様態になるとは!いままでの常識を打ち破られた。玉三郎といえば、『楊貴妃』も実験的だったが、この『春夏秋冬』はそれを超えていた。口上で玉三郎が「いろいろなものを脈絡なく入れた舞踊となっています」とおっしゃったの…

七月大歌舞伎@大阪松竹座「伊勢音頭』7月15日夜の部

『伊勢音頭恋寝月』は二度目だが、通しでは初めてである。最初のは平成7年6月、歌舞伎座でみた。油屋の段からで、福岡貢を当時はまだ孝夫だった現仁左衛門、お紺を雀右衛門、万野が玉三郎という配役だった。孝夫と玉三郎の組み合わせということで、いつも以…