yoshiepen’s journal

さまざまな領野が摩擦しあい、融合し、発展するこの今のこの革命的な波に身を任せ、純な目と心をもって、わくわくしながら毎日を生きていたいと願っています。

幸四郎(染五郎)

白鴎の風格、脇のうまさが光った『近江源氏先陣館——盛綱陣屋——』in「十二月歌舞伎」@国立劇場 12月5日昼の部

一応公式サイトのチラシをアップしておく。 近松半二作の古典歌舞伎「盛綱陣屋」、今まで見てきて楽しめたことはなかった。ところがである、今回の「盛綱陣屋」は大ヒットだった。とにかく白鴎が良かった。品格があった。加えて脇を固める役者が粒ぞろい。そ…

幸四郎がチャップリンに挑む『蝙蝠の安さん』in「十二月歌舞伎公演」@国立劇場 12月5日昼の部

かなり期待していたので、ちょっと肩透かしを喰らった感がある。でもそれは無い物ねだり。もともと木村錦花がチャップリンの『街の灯』を歌舞伎にした作品で、それを十三代目守田勘弥が演じているので、「元ネタ」が既にあった。それをそう大幅には改変でき…

12月観劇予定

歌舞伎は歌舞伎座の昼・夜と国立劇場の両方を見る予定。 歌舞伎座の昼の部の『たぬき』、児太郎と中車の組み合わせはまさにツボ。一昨年の『弥次喜多』での夫婦の再来である。児太郎の妾お染がどんな女になるのか、見る前から想像をたくましくしている。もの…

幸四郎が全身全霊で演じるシネマ歌舞伎『女殺油地獄』@大阪ステーションシティシネマ 11月11日

昨年7月、大阪松竹座での録画。なぜか本公演を見逃してしまっている。以下が公式サイトからお借りしたスチール。 近松をこのように地元大阪で演じるのは、「弥次喜多」を東京で演じることと対(つい)にしている?つまり、上方の代表である近松物悲劇と江戸…

七之助=政岡の身体に注目『伽羅先代萩』in 「八月納涼歌舞伎」@歌舞伎座 8月15日第一部

「御殿」と「床下」のみだったけれど、『先代萩』のキモの部分はしっかりと伝わってきた。逆に人物の対立構図がくっきりと明確になって、初めて見る人にもわかりやすかったのでは。 七之助の政岡は、私が今まで見てきた政岡の中で最も説得力がある政岡だった…

「物語」のコラージュでシャレのめした猿之助・幸四郎の『東海道中膝栗毛』第四弾 in 「八月納涼歌舞伎」@歌舞伎座 8月15日第二部

第1作は実際の舞台で見て、第2作はシネマ歌舞伎で見ている。第2作は特に面白く、シネマということもあり二回も見てしまった。江戸戯作の諧謔精神に満ち満ちた作品で、随所に入れ込んだモジリ・モドキのあまりにものハマりように嵌った。第1作よりかなり…

来月(8月)観劇予定

東京遠征は考えていなかったのだけれど、息子一家が帰国し、東京で会うことになったので、急遽歌舞伎を取った。といっても出遅れてしまい、三部あるうちの一つのみが三等 A(5000円)席、「東海道」の方は二等席以上しか残っていなかった。一般売り出しの前…

満開の桜の森に描出される黙示録的宇宙 シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』@大阪ステーションシティシネマ 4月16日

なんという過剰!ただ、圧倒される。それが黙示録的宇宙を描出している点で、映画、『ツリー・オブ・ライフ」』を想起させた。ただ、『ツリー』の方が「静謐」に収斂するのに対し、こちらはあくまでも過剰に終始するという違いはあったけれど。 過剰な断片の…

『菅原伝授手習鑑』& 舞踊「奴道成寺」 in 「松竹大歌舞伎4月巡業中央コース」@岸和田浪切ホール 4月13日

新白鸚と新幸四郎の「高麗屋襲名興行」。新染五郎の金太郎君はおそらく学校があるので、欠席。ちょっと残念。とはいうものの、高麗屋襲名興行はすでに京都南座で昨年11月に、また歌舞伎座では今年1月に見ている。それらに比べるといかにも貧相だった感は否め…

幸四郎・猿之助のダブルキャストが面白い『弁天娘女男白浪』in 「三月大歌舞伎」@歌舞伎座 3月8日夜の部

幸四郎・猿之助の遊び心から生まれる滑稽感 二人の思惑は? 意外と「大真面目」(?)な幸四郎と猿之助 白鸚の大きさ 幸四郎・猿之助の遊び心から生まれる滑稽感 「浜松屋見世先」より「稲瀬川勢揃い」までの二場構成。そして、斬新(?)な幸四郎・猿之助の…

お洒落な「見立て」の織物——幸四郎の「傀儡師(かいらいし)」in 「三月大歌舞伎」@歌舞伎座 3月8日昼の部

「歌舞伎美人」からの解説 人形遣いが人形の振りで踊る「傀儡師」 「傀儡師」とは? まるで連想ゲーム テーマ構成の妙 「歌舞伎美人」からの解説 幸四郎のソロ舞踊。「歌舞伎美人」からの解説が以下。 洒落た味わいの風俗舞踊 傀儡師が、お七吉三の恋模様や…

手練れ揃いで面白くないわけがない『松竹梅湯島掛額』@歌舞伎座 1月9日夜の部

この日は前日に続いて国立劇場の歌舞伎を見たのだが、第4幕まで見て、歌舞伎座に移動、なんとか夜の部にぎりぎりセーフだった。 猿之助・幸四郎・七之助の阿吽の呼吸がいい! 「八百屋お七」をシャレのめす趣向 三人三様の「ずらし方」に見応えが 猿之助・…

幸四郎の「つっころばし」が新鮮だった「吉田屋」『廓文章』@歌舞伎座 1月7日 昼の部

配役とみどころ 幸四郎のつっころばし戦略 上方との差別化 ここまでやる? 竹本と清元のサポート 七之助の戦略 配役とみどころ 「歌舞伎美人」からお借りしたチラシ、そして配役とみどころが以下。 藤屋伊左衛門 幸四郎 扇屋夕霧 七之助 吉田屋喜左衛門 歌六…

コテコテの大坂感を前面に出した『雁のたより』 in 「當る亥歳吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」@京都南座 11月14日夜の部

まず、配役を以下に。 <配役> 髪結三二五郎七 若旦那万屋金之助 前野左司馬 愛妾司 医者玄伯 高木治郎太夫 乳母お光 花車お玉 鴈治郎 染五郎改め幸四郎 亀鶴 壱太郎 寿治郎 市蔵 竹三郎 秀太郎 なぜか、「歌舞伎美人」に「みどころ」が」アップされていな…

「高麗屋襲名披露口上」 in 「京都南座新開場記念「當る亥歳吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」@京都南座11月14日夜の部

京都南座、3年弱の改修工事を経て今月から新開場。毎年恒例だった11月の「顔見世興行」のメインは「高麗屋襲名披露」。「二代目 松本白鸚」、「十代目 松本幸四郎」、そして 「八代目 市川染五郎」が誕生した。 夜の部に「口上」があった。ただ、高麗屋三代…

四頭の獅子の毛ぶりが壮観「鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)」in 「秀山祭九月大歌舞伎」@歌舞伎座 9月26日千秋楽

まず、「歌舞伎美人」からの演者一覧と見どころを。 演者 更科の前実は戸隠山の鬼女 平維茂 侍女かえで 侍女ぬるで 侍女かつら 侍女もみじ 従者月郎吾 従者雪郎太 男山八幡の末社 男山八幡の末社 幸四郎 錦之助 高麗蔵 米吉 児太郎 宗之助 隼人 廣太郎 玉太…

『金閣寺』での児太郎の雪姫が思いっきりモダン in「秀山祭九月大歌舞伎」@歌舞伎座 9月26日昼の部(千秋楽)

歌舞伎公演は前日の夜の部とこの千秋楽の昼の部とを二日続けて見たのだけれど、児太郎の雪姫がもっとも見甲斐があった。女方では近年ない大ヒットだと思う。さすが東の成駒屋の継承者。 今までに雪姫を演じた女方での最右翼は、六世歌右衛門の雪姫だろう。た…

こりないで『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖』(シネマ歌舞伎)再訪@109シネマズ箕面 9月21日

この作品のシネマ版、公開時にロンドンにいたので、残念ながら見ること能わず。箕面の映画館での再映があるということで、一昨日に行ったのだけれど、それでも何か「見落とし感」があり、結局上映最終日の今日も行ってしまった。 前の記事で見落としていたの…

「もどき」と「もじり」でシャレのめした『東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖 (とうかいどうちゅうひざくりげ こびきちょうなぞときばなし)』シネマ歌舞伎@109シネマズ箕面 9月19日

これぞ「江戸歌舞伎!」と興奮してしまった。ありとあらゆる歌舞伎のエッセンスというか、観客をたらし込む手練手管がぶち込まれた作品。染五郎(当時)と猿之助の「どうだ!」という声が聞こえてきそうだった。目一杯の歓声、手が痛くなるほどの拍手で、対…

粋な団七染五郎に出会えた『夏祭浪花鑑(なつまつりなにわかがみ)』@大阪松竹座7月24日昼の部

チケットを取っていた今月の舞台を最後に、松竹が仕切る歌舞伎は当分見ないと決めた。松竹が海老蔵をどうにかするまでは。だから、この「夏祭」が松竹歌舞伎の見納め。巳之助の、猿之助、中村屋兄弟、染五郎の、それにイキのいい若手役者の舞台が見られない…

仁左衛門&染五郎の『盟三五大切』@大阪松竹座 7月10日第二部

四世南北作のこの作品、演目発表があった時から、見ようと決めていた『盟三五大切』。演者が仁左衛門と染五郎。二人とも源五兵衛を以前に演じている。「歌舞伎データベース」で過去舞台の配役を確認したところ、興味深いことがわかった。仁左衛門が演じたの…

シネマ歌舞伎『東海道中膝栗毛』は舞台版を超えていた?

猿之助/染五郎大奮闘。健気なほどに大奮闘。この二人をシネマ版で初めて見た人は虜になったこと間違いなし。二人にもそうだけど、歌舞伎に。それほどシネマ版は効果があったと思う。実際の舞台は昨年8月に見て、ここの記事にしている。まず構想の奇抜さに脱…

『桂川連理柵(かつらがわれんりのしがらみ)帯屋』in「四月大歌舞伎」@歌舞伎座 4月13日夜の部

『帯屋』として知られるこの演目、「ド」が幾重にもつく上方芝居。そういえば、今回の演目構成が面白い。昼・夜ともに上方芝居が核になっている。昼は『伊勢音頭』、夜には近松の『傾城反魂香』(「吃又」)とこの『帯屋』。演者も西の成駒屋を中心にした布…

仁左衛門と染五郎で魅せる「御浜御殿」in『元禄忠臣蔵(げんろくちゅうしんぐら)』吉例顔見世大歌舞伎@歌舞伎座11月9日夜の部

以下、「歌舞伎美人」のサイトから。 真山青果 作 真山美保 演出 <配役> 徳川綱豊卿 仁左衛門 富森助右衛門 染五郎 中臈お喜世 梅枝 中臈お古宇 宗之助 津久井九太夫 橘太郎 小谷甚内 松之助 上臈浦尾 竹三郎 御祐筆江島 時蔵 新井勘解由 左團次 <みどこ…

八月納涼歌舞伎第二部『東海道中膝栗毛』@歌舞伎座8月26日その弐

先日アップした「その壱」の続編。全部で十三場もある。そのほとんどにいろいろな仕掛けの工夫が凝らしてあって、感心。びっくり玉手箱から何が出てくるのか、ワクワクして待つ心境だった。どの場の演出にも裏切られなかった。とにかくすごい!感心したのは…

八月納涼歌舞伎第二部『東海道中膝栗毛(とうかいどうちゅうひざくりげ)』@歌舞伎座8月26日その壱

今回の東京での歌舞伎観劇、収穫が多いなんてものではなく、頭の中がひっくり返り、心臓がバクバクするような、そんな舞台が見れた。それもすべての部で。新作、改訂作のオンパレード。第一部の『権三と助十』、第二部の『東海道中膝栗毛』、第三部の『廓噺…

八月納涼歌舞伎第一部『権三と助十(ごんざとすけじゅう)』@歌舞伎座8月27日

綺堂に再会!そういや、綺堂作の歌舞伎狂言はいくつもあるし、今まで結構見てきている。幕間ではKindleで『半七捕物帳』を読んでいたので、これまさに綺堂漬け。江戸情緒に浸れてシアワセ。駕籠かきといえば、「権三と助十」っていうのがお決まり。大衆演劇…

シネマ歌舞伎『阿弖流為』@大阪シティステーションシネマ6月27日

昨年7月に新橋演舞場で観て感激した舞台。あまりに良かったので、その翌日に急遽チケットを取って再観劇した。運よく上手花道寄り一等席が取れた。すぐ目の前を染五郎、七之助が疾走。モロに彼らの汗が飛んできた。そのあと松竹座にかかった折にもう一度見た…

染五郎の知盛がすごい「碇知盛」『義経千本桜』@歌舞伎座 6月4日 第一部

まずは今回公演のチラシを。 この通しの全体像とその狙いを「歌舞伎美人」にアップされた「みどころ」から。 流転する義経に翻弄された三人の男たち―長編歴史ロマンを三部制で初上演― 『義経千本桜』は、『菅原伝授手習鑑』、『仮名手本忠臣蔵』と並ぶ歌舞伎…

『義経千本桜』から「狐忠信(きつねただのぶ)」〜市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候〜@歌舞伎座6月6日第三部

まずはチラシを。 内容は二部構成。以下。 道行初音旅 (三代猿之助四十八撰の内) 川連法眼館 市川猿之助宙乗り狐六法相勤め申し候 「歌舞伎美人」からの「配役」と「みどころ」が以下。 「配役」 〈道行初音旅〉 佐藤忠信 (実は源九郎狐) 猿之助 逸見藤…